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2012年 8月 2日 14:00 長浜・大須 28.0℃

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長浜でもイボニシが出産ラッシュです。
卵の色が違うのは、産んだ時期の違いによるのだと思います。
ここのところ、どこの海でもよく見かけます。
イボニシは肉食の巻貝で、食物連鎖の上位に位置しますから、
こういう風景は、いちがいには言えませんけど、
エサとなる生き物が豊富で、海が豊かなことを暗示するものと考えられます。

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転石下にはヒザラガイ類、ゴカイ類、ウロコムシ類など。
目新しいところではヒモムシがいました。
縞の入っているほうが頭側。
ミミズのような見た目に似合わず、なかなか獰猛で、
吻という舌のようなものを伸ばして、生きたゴカイなどを捕らえるのだとか。

長石や二見の砂底で見たことがあります。
ここも、石の下は砂泥でしょうから、似たような環境といえるかもしれません。

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2012年 7月23日 11:30 長浜・大須 27.4℃

真野湾は比較的透明度を保っています。
水温はぐんと上がりました。

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浅瀬は茶色い海藻に覆われています。
紅藻が老成したせいもあるでしょう。もともと茶色味が強いソゾも目立ちます。

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場所によっては、枯れかけた紅藻に、ケイ藻がびっしり付着しているようです。
もはや、もとの海藻が何かもわかりません。

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ケイ藻の表面が銀色に光っています。
酸素です。こびりついたほこりのようなケイ藻から、大量の酸素が発生しています。
ケイ藻はもとの海藻の光合成を阻害しますが、
自ら光合成をして、相当量の酸素を供給しているようです。

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もう少し深い、水深1m以深では、
丈の短い褐藻の夏葉に、モズクが残っています。
本来なら、梅雨時の時化でほとんど流失するはずのものです。

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今年、どこでもよく見かけるのは、こんなクサフグのちびっ子たちの大群です。
彼らのうち何割かが、順当に成魚になるのかと思うと、少々不安。
クサフグは海のギャングなのです。

さて、ここからは、小さな無脊椎動物に目を向けてみましょう。

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岩陰で目を引くのは、羽毛のように豊かに茂るシロガヤです。
針葉樹のカヤに枝振りが似ていますね。これでもれっきとした動物なのです。
枝の間に付着している、乳白色の米粒のようなものは、
コルビュラと呼ばれる生殖器官です。
シロガヤも繁殖の季節です。

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お魚さんのおうちの入り口を飾り立てているのは、同じ仲間のオベリアの一種です。
シロガヤと違って、とても小さい。

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こちらでは岩の表面を、一面、オベリアが覆っています。
大きな岩と岩の隙間で、潮がよく通る場所です。
岩に産毛が生えたみたいに見えるでしょう。

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近づいてい見ると、産毛の1本1本が、規則正しく枝分かれしています。
それぞれの枝先に、無数の小さなイソギンチャクが、
触手を広げたような姿をした、精緻な生き物です。

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前から気になってたんですけど、岩の表面に、所々、汚れたように、
べたっと黒いにかわのようなものが付着しています。

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地衣類みたい。
これ、なかなか結びつかなかったんですけど、
真っ赤なカワラタケと同じものだと思います。
コケムシの触手が開いていると赤く見え、
閉じていると、虫室と呼ばれる外側の黒色が、強く現れるのではないでしょうか。
岩陰にも表面にも見られますが、陰にあるものは昼間でもよく開いているようです。

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ほかにも、岩陰には、シャーベットカラーの柔らかな彩り。
色とりどりのカイメンたちは、恥ずかしがり屋さんなのかな。

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中央あたりに、丸い、黄土色の、フクロノリが生えてますけど、
ちょっと様子が妙です。

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ほら、真ん中から細いクモの糸が広がっているでしょう。
触ると、すうっと奥に引っ込んでしまう。
正体はわかりませんけど、ゴカイの仲間かしら。

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1cm程度の小さなウミウシ、クロミドリガイです。

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写真が見にくいのですけど、これもクロミドリガイによく似ています。
大きさは同じくらい。模様や色味もそっくり。
でも、尻尾の先端が紺色に染まっているので、アズキウミウシだと思います。
同じ仲間で、図鑑の隣同士になるくらい近い種です。
『カイ』と『ウミウシ』の間にある隔たりは、このくらいのものなのかしら。

2012年 6月25日 14:30 長浜・人面岩 20.8℃

海の桃源郷である、龍宮にまつわる名称は、
しばしば海生生物の名称に使われますが、
特に珍しいもの、美しいものにあてられることが多いようです。

アマモが、『リュウグウノオトヒメノモトユイノキリハズシ』と呼ばれたのも、
海中に広がるアマモ原の美しさに、
敬意を表してのことだったのではないでしょうか。
深海魚のリュウグウノツカイも有名ですね。
残念ながら、わたしは見たことはありません。
雰囲気としては、サケガシラに近いのでしょう。

ほかには、こんな生き物も。

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オトヒメゴカイです。
ゴカイなのに乙姫?と首を傾げたくなるかもしれませんけど、
なるほど、薄そうな肉色の皮膚が、動きにあわせて虹色に輝く様は幻想的です。

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この色味、言いにくいんですけど、ミミズによく似ています。
太くて大きなミミズの中には、皮膚に緑がかった光沢を帯びているものが、いますよね。
寸胴なミミズに、短い脚を付けたみたいな生き物。
脚の付け根に生えている長い触手をうねうねと動かして、素早く、力強く前進します。
この乙姫様を愛するには、古代人の純粋さが必要かも。

6月末の長浜は、夏枯れへ向かう最終局面、といった風情。
雨が降ったり照ったりで、プランクトンの発生にも好条件がそろい、
透明度はぐんと落ちています。

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大きな岩の下部や、オーバーハングになっている背面などは、
日光があまり当たらないので、海藻はほとんど生えません。
それで更地になっていることも多いのですが、
長浜沿岸では、様々な動物の住みかになっている場合が多いようです。

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オオヘビガイの殻の中に、身をひそめているのはナベカ。
真ん中あたり、白のアイシャドーでくま取りされた個性的な目がのぞいています。

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キノコのカワラタケのように、岩陰に、
何枚も重なって生えている、鮮やかな朱色の生き物は何者でしょう。
コケムシの群体かと思いますが、普通の図鑑には、多くの種類は載せられていません。
そういう忘れられた生き物たちの龍宮は、すぐ足元にあるのです。

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つい先ごろまで華やいでいた下界の草紅葉も、すっかり色をなくして、
秋ですら遠い思い出。
山里では、もう来春まで、地面が顔を現すこともないでしょう。

それでも、やっぱり、冬が好きだな。
こんなちっぽけなわたしでも、
たくさんの人たちに助けられて、生きていると実感できるから。
真っ白い雪に塗り込められて、思い煩うことは何もない。

さて、最後に長浜を泳いだ日のことを思い出してみましょう。

2011年11月 1日 13:00 長浜・人面岩

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水面のラインに沿って、白い線が入っています。
石灰藻が水面上に表出したため、枯死したのでしょうが、
このような白化(はっか)は、最近になって、
特に目立ってきていると感じます。
この場所は、サンゴ藻に覆われているのが本来の姿ではないかと思います。

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海中の褐藻は活き活きと生育しています。
長浜は、冬季の風当たりが強いので、
水面を覆いつくすほど繁茂するのは、春からになります。

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岩の上にたくさんのシタダミが張り付いています。
淡水の流入する付近がお気に入りみたい。

佐渡でシタダミと総称されている貝は、数種類あります。
これは最高級の、オオコシダカガンガラ。
盛んにシタダミ拾いが行われるような場所では、
この種は最初に姿を消すのですが、長浜ではけっこう見かけます。

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石をひっくり返すと、あ! ツノヒラムシ!
上のほうの石の白い模様? が透けています。
なんとも、うすっぺらい生き物ですが、
ヒラムシとしては大型で、40mmくらいあります。

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少しくぼんだようなところは、石の下の隙間になっていたのでしょう。
ユウレイボヤです。体の透き通った弱々しい感じのホヤで、
岩の表面に発生していることもあります。

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白いイモムシのような生き物は、ナマコの仲間でしょうか。
エラや触角が見当たらないので、ウミウシではなさそう。

中央の薔薇色の付着物は、コケムシではないかと思うのですが、
はっきりわかりません。拡大すると、たくさんの小さな触手が見えます。

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夏、石の下では、しばしばイボトゲガニを見かけましたが、
これはモガニです。甲に藻の切れ端を付着させて、カモフラージュしています。
ヨツハモガニか、その近縁種だと思います。
藻に紛れて暮らしていますが、それゆえに、
ちぎれた藻と一緒に打ちあがっていることも多い、小さなカニです。

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表面にはガンガラが這い回っていたのに、
石の下にはどういうわけか、クボガイばかり。
これは最下級のシタダミです。
わたしは実は、巻貝が苦手でほとんど食べないのですが、
クボガイは少し苦味があるので倦厭されるようです。

金木犀の香る10月になりました。
10月に入った途端、風がこの花の芳香を含むようになって、
四季の移ろいの確かさに驚くばかり。

秋分をかわした10月は、まだ汗ばむような日差しの日もあるのに、
実際には2月と同じ日照条件です。
海の中は随分暗くなりました。
夏には、16時でもまだ明るかったのですが、
今は、時計を気にしながら、
太陽が最も高くなる4時間ほどの間に海へ向かいます。
9時から13時が“黄金時間”です。
15時を回ると、浅瀬でも暗すぎてコンパクトカメラでの撮影は難しくなります。

2011年10月 9日 13:00 長浜・人面岩 22.3℃

今年は秋が早かったので、真野湾でも、9月には褐藻がかなり復活していました。
今はこんな感じです。

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新芽の伸び始めている褐藻帯は、まさに黄金色に輝いています。

紅藻が覆っている岩の上部はまだ痛々しさがあるのですが、
サンゴ藻の色は強くなってきています。

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今回特に目に付いたのは緑藻のミルです。

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ミルは潮通しの良い外洋でも、加茂湖のような閉鎖的な海域でも発生するのですが、
(このような適応力の高さは、
 日和見主義者/オプチュニストと呼ばれる緑藻全体の特色でもあります)
外洋ではヒラミルミドリガイというウミウシが必ず住み着いているのに、
真野湾や加茂湖では滅多に見ません。
理由ははっきりとはわからないのですが、潮がよどみやすい場所では、
夏場など、泥や細かい有機物が溜まって、
全体がほこりを被ったように覆われてしまうことがあります。
ミルの体上で一生を送るヒラミルミドリガイにとって、
このような状況は過酷なのだろうと思います。

数本の枝がくっついている箇所があったので、よくよく目を凝らすと、
これは、どうやらエビの仲間がつがいで住んでいるようです。

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さて、岩の小さなくぼみに、
イソギンチャクと一緒に、奇妙なツブツブの塊が身をひそめています。

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イロミノウミウシです。30mmほどの大きさですが、
全身に触手をまとったような派手な容姿です。

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何にもないときは、背面突起と呼ばれる触手の先が丸まっています。
それで最初はツブツブに見えたのです。
指で触ると、全身の突起が一斉に伸びてゆらめきました。

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イロミノウミウシはクラゲの仲間のヒドロ虫を食べているのですが、
その毒を蓄えていて、いざというとき、
突起の先端から毒針を打ち出すことが出来るのです。
ただ美しいだけではない海の宝石です。

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