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二日ばかり、風が強かったので、海に入らずに過ごしています。
ここのところとり憑かれたように泳ぎ続けていたので、
ちょうどいい骨休めになったみたい。
相変わらず下界はむっとする暑さでしたけれど、
山の風はひんやりと涼しくて、そこはかとなく、秋の気配が漂っています。
大家さんが、この家では何もかもが暦通りと言っていたのを思い出します。
そういえば、もう立秋を過ぎたのですものね。

2011年 8月 9日 10:30 後尾 26.6℃

相川方面は夏にしか入らないのですが、
“影の神”に守られた後尾は、この時期どうしても入っておきたい特別な場所です。

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こういう海中の様子は、ありふれているようでいて、他とは決定的に違っているのです。
上のほうに見えるのはエビアマモです。ここは河口近くなのですが、
海府の川は、渓流がそのまま海に注ぎ込むような具合になっています。

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波が寄せては返す瀬戸際に、アユが群れをなして泳いでいます。

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この日照り続きでも、大佐渡山系からの透明な水がとうとうと流れ込んでいました。
淡水の影響で水温は低めです。かなり強い濁りも感じられました。
少しばかり海岸線の凹んだ入り江のようになっているせいか、
細かい泥が海底に降り積もっているのも特徴的です。

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一帯にもっとも多く繁茂しているこの海藻、アラメなんです。
こんなもったいぶった書き方をするのには理由があって、
佐渡の沿岸で見られるアラメの仲間は、ほとんどがツルアラメなのです。
わたしは他の場所ではアラメを見たことはありません。
漂着すら見たことがないのです。

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この岩は、左側にアラメ、右側にツルアラメが生えているので、
違いがわかりやすいのではないかと思います。
太平洋側ではアラメが一般的です。ツルアラメは日本海固有種です。

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わかりにくいのですが、ツルアラメは一枚の葉から茎が伸びていて、
根は岩の上をツル状に這っています。
(海藻にははっきりとした根、茎、葉の区別はないのですが、便宜上呼び分けています)

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これに対してアラメは、何枚もの葉が茎の上部でひと束になり、
太い根でがっしりと岩にしがみついています。
相川はもともと、ツルアラメは多いところなのですが、
後尾ではほとんど見かけません。かわりにアラメが大繁殖しているのです。

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たくさんの幼体が発生している岩もあります。
最初に気付いた数年前に比べて、アラメは殖えているように感じました。
アラメは日本海でも報告されていますから、生えていても不思議はないのですが、
どうして後尾で優先種となっているのかはわかりません。

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2011年 8月 4日 11:30 椿尾海水浴場 28.6℃

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日光の降り注ぐ海中が、緑色の層と、青色の層にはっきりとわかれています。
この神秘的な現象は、昨年の夏、
2010年8月6日の15:30頃、椿尾で見られました。

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緑色の層は、植物プランクトンが大発生しているのです。
昨年は、長い梅雨のあと一気に気温が上がり、酷暑となりました。
潤沢な養分と太陽光を浴びた沿岸では、
植物プランクトンが爆発的に増殖したものと考えられます。
このようにはっきりと色分けして見えるのは、光の加減もあるでしょう。
ここまで鮮明ではありませんが、現状もこれに近い状態ではないかと思います。

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透明度が下がり、海面付近に気泡が溜まっています。

この状態は、食物ピラミッドの最底辺が膨張している状態ですから、
いずれ動物プランクトンの異常発生という、次の段階へ進むと考えられます。
いわゆる赤潮の発生です。
ただし佐渡では、深刻な状況が発生するケースはまれだと思います。
昨年も、間もなく嵐がやってきて、海の中を撹拌すると透明度は回復しました。

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椿尾の海の小石の下は、二見と雰囲気が似ていました。
ニホンクモヒトデ、バフンウニ、ヒザラガイなどが主な住人です。

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これは小型で腕の長いクモヒトデです。
ゴマフクモヒトデかと思いますが自信はありません。

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大きな岩の側面にへばりついていた、オレンジ色のカイメンのような生き物、
これはウミウシの仲間だと思います。
触角もエラも見当たらないのでヒラムシかと思ったのですが、
裏返すと、ちゃんと貝のような複雑な構造を持っています。

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丸まってしまいましたが、外側は外套膜で、真ん中は腹足です。
たまたま、触角やエラがひっこんでしまっているのでしょう。
カイメンを食べるウミウシの中には、自らをカイメンに似せるものがあるのだそうです。

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ここにも小さなイワシの群れが入っていました。
アンドンクラゲはちらほら見えますが、今年は非常に小さいのが特徴です。
雨が少ないのと関係あるかもしれません。
2011年 8月 3日 14:30 片野尾 28.6℃

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これは3年前、2008年8月5日の片野尾の海中です。
その前年の冬、記録的な高潮のために、水津一体の海岸はもみくちゃにされ、
ガラモ場が失われた場所も少なくなかったのです。
半年たっても、褐藻がなくなった岩の上は、
産毛のような海藻がぼんやり覆っているだけです。
この場所で水深2~3mです。

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もう少し浅い潮間帯は、もともと紅藻などの独壇場ですから、
回復は早いようですが、空白地が目立ちます。

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石積みの護岸もばらばらに散らばったままでした。

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3年ぶりに訪ねると、護岸はすでに整備されていました。

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浅瀬はあまり変化がないように見えるかもしれませんが、
実際にはずっと落ち着いた環境になっていると思います。

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潮間帯は、短命な海藻や、サンゴ藻、種々の無脊椎動物に埋め尽くされています。

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フサイワヅタです。岩を覆う様はコケのように見えますね。
実際、海から最初に上陸し、植物の祖先となった緑藻の近縁種なのです。
佐渡のあちこちで見かけますが、大群落を形成する場所は限定的なように感じます。
片野尾はそういう海岸のひとつです。

もうひとつ、この場所には特別な海の恩恵があります。

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褐藻の株元にオパールの輝きが散らばっています。
以前にもご紹介したヒラワツナギソウです。

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これはすっきりとした青味のコバルトブルー。

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黄味が強く、緑がかっているものも少なくありません。
ヒラワツナギソウがこれほどまで大株になり、数多く見られる場所は、
わたしの知る限り、片野尾だけです。

高潮で海が荒廃した前年の夏は、素晴らしい夏でした。
褐色の肌をした少年たちの足元の、ゆらめく海の底に無数の宝石が沈んでいました。
海の上からでもはっきりとわかるくらい、多くのヒラワツナギソウが繁茂していたのです。
今、確かにその頃の雰囲気を取り戻しつつあることに、
ひとり静かな感動を覚えずにいられません。

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2m以深の岩場には、ガラモ場がよみがえっていました。
あの痛ましい、丸裸の岩ばかりごろごろしていた風景が嘘のようです。

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これらの褐藻は、いずこからか、波に乗ってこの海岸へ到達し、
自らの力で広大なギャップを開拓しました。
今、この海を泳いで、誰がかつての惨事を想像しうるでしょうか。

海を見ていると、思うのです。
自然は、永久不変であるがゆえに尊いのではなく、
常に変化し続けているから美しいのではないでしょうか。
片野尾の海は、わたしたちが当然のように享受している、
見慣れたものの特別さを、改めて教えてくれます。

2011年 8月 3日 13:30 入桑 (両津湾南岸) 

両津湾南岸は、この時期透明度はかなり低いです。
北岸は透明度が高く、どうして違いが生じるのかはよくわかりません。

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海中はこういう感じのところが多いです。

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浅瀬の石の上に有機物が降り積もっています。
冬は厳しい北西風に洗われますが、夏は一転、湖のように穏やかな海岸なのです。

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石の下の泥が黒味がかっているのは、貧酸素状態にあることを示しています。
有機物が多く、酸素が乏しいため、
微生物による分解が進みにくい環境であると考えられています。
加茂湖の湖底を掘り起こすと同様の泥の層が出現します。

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石の下には、粉々になった木の葉やアマモの枯葉が溜まっています。
ナミウズムシは見かけましたが、ウニ、ヒトデ、ゴカイはほとんど見当たりません。
ヒザラガイも非常に少ないです。

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かわり枯葉で作った特製の住処がいくつも付着しています。
住人はゴカイか、節足動物の仲間ではないかと思うのですが、不明です。

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ここにもクマノアシツキはいました。
なぜだか愛せそうな生き物。。。

30℃近いぬるい海に入るのは、正直なところ、あまり気分のいいものではありません。
海の生き物たちも、暑がっているんじゃないかな。

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海面から霧のように立ち昇る水蒸気が、彼方の大佐渡山脈をかすませています。
ああ、また雨が恋しくなってきました。

2011年 8月 2日 15:30 二見元村 28.6℃

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二見の岸近くに、かなり大きなイワシの群れが入っています。
ヒメメリベを見かけたあの日からずっと、テトラの内側にとどまっているようです。
この数の多さは、写真ではとてもお伝えしきれません。

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キラキラ光る銀色の群れに、すっかりとり囲まれてしまうと、
ブリザードに遭遇したみたいに、方向感覚がなくなってちょっと怖い感じがしました。
湾内に獰猛な肉食魚が待機しているとき、小魚たちは岸近くに身を寄せます。
こういうことは、9月ごろなら別段珍しいことではないのですが、
今年はぐんと時期が早いようです。

イワシばかりでなく、全体的に、例年にないくらい魚影が濃いように感じられます。
冬がちゃんと冬らしかったからかな?
勝手に一人合点しているのですけれど、ただの気のせいかもしれません。

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アマモの根元のノトウミヒルモは、まだ開花の準備が整わないようです。
地下茎がどんどん伸びて、群落を広げていきます。

2011年 7月27日 13:30 長浜・大須 26.6℃

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写真で見ると、けっこう青い海ですが、真野湾は透明度がぐんぐん落ちてきています。
たぶん2mまでないと思います。
海藻の表面にはケイ藻がびっしり付着しています。

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水面には赤っぽい動物プランクトンの群れが見えます。
風向きのせいか、この日は特に多く吹き寄せられているようです。
こんな状況も、真野湾にとってはいたってありがちなことなので、
生き物たちは平然としています。

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アカボシウミウシは、ウミウシを食べるウミウシです。
半透明の体に、目の覚めるような鮮やかな斑点。
この蛍光オレンジは、主食にされているウミウシの色素です。
キレイだけれど、随分恐ろしい生き物ですね。
シーシェパードに言わせると、“クジラを食べる日本人”も同類かな。

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とっても小さなヒメヒトデ。

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ヌノメヒトデは普通種です。
わたしにとってヒトデは、意外にバリエーションの少ない生き物、という印象です。
これまでに見たことがあるのは、合計しても10種類くらい。
最近はまっているクモヒトデの仲間、テヅルモヅルに会うのが夢です。
現在、揚島水族館!にて展示中とか。海の中で会いたいな。。。

さてここからは小石の下を巡っていきます。
クモヒトデの仲間は、ニホンクモヒトデ、アミメクモヒトデ、
どちらも数は少なめです。
バフンウニやアカウニは見かけましたが、トコブシはいませんでした。

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ゴカイの仲間は種類豊富です。
大浦にたくさんいた電話線虫? は見あたりません。

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これはどこにでもいるらしい、クマノアシツキ。
細まっているほうが岩に付着していて、イソギンチャクのような感触手を、
シャクトリムシの頭のように振り回している摩訶不思議なゴカイです。

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ヒザラガイもいますが、長浜では、岩の裏にも表面にもカサガイが多いようです。
石の下では、特にアオガイをよく見かけました。
裏返すとすうーっと移動してしまうので、あくまでも裏面が好きなようです。

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今回一番のうれしい出会いは、ミドリヒモムシでした。
黄味が強く写っていますが、実物は、
眠れる森の美女が眠る、荘厳な森のような深緑です。
もちろん、そんな森を実際に見たわけではないのです。夢見させる緑色です。
このヒモムシが出てきたということは、長浜海岸の転石の下には、
泥のような細かい粒子が詰まっているのだろうと考えられます。

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先日の大浦と比べてみると、同じような転石海岸に見えても、
けっこう違いがあるのですね。
一番の違いは、石をひっくり返した途端、どこからともなく現れるキュウセンたち!
ゴカイをつつきまわし、果てはカサガイまでも上手にひっぺがし、
ぺろりと一口に中身を食べてしまうしたたかさには、心底感心してしました。

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