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2011.12.31 Go nowhere
2011年が去ってゆこうとしています。

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何もない、空虚な1年だった。
そのように振り返るだろうと思っていました。
今は、そうではなかった、とはっきりわかります。

ありがとう、2011年。あなたは、わたしを、
遠くへは連れ去らなかった、心躍る何かを与えはしなかった、
ただ、いつもの年と同じように、
恵み豊かな四季を巡らせただけだった。
尊い恩恵は、きらめく雨のように降り注ぐ、
こぼれ日のように、その雨の姿を、
めしいかけた私の目に見せただけであった。

さようなら、2011年、はじめまして、2012年。
失ったものと、それを失うことで、
新たに得たものとは、比べることの出来ないものだ。
どこへも行かなくても、どこへでも行けるのだ。
そのことをわたしは、ずっと以前から知っていたのでした。

皆様、どうぞよいお年をお迎えください。

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2011.12.31 古代米の豆餅
作ろうと心に決めていた黒米の豆餅、
新年に間に合いました。

1升のコガネモチに、100ml程度の黒米を混ぜて、
ひと晩水に漬けておきます。
ザルに上げて水を切り、炒った黒豆1カップ程度を加え、
餅つき機で蒸します。
餅つき機能のスイッチをON!
蒸しあがった段階では、コガネモチはまだ白かったのですが、
黒米の色素でみるみる紫色に染まっていきます。

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思った以上に粘りが強い! 餅つき機が壊れないか心配です。
どうにかつきあがった豆餅、黒米の粒々が残っていてうれしい食感。

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薪ストーブで焼いて、チーズを載せて食べます。
おいしい! あんこよりチーズが合う。
海苔を巻いて磯辺餅にするのもよさそう。

日本人はサムライの末裔なんかじゃない。
みいんな百姓の子孫。
新しい1年の始まりに、
この国に最初の米がもたらされた、はるかないにしえが偲ばれます。
実は、殻を持っているのは、アオイガイのメスだけ。
オスは小さく、2cmにも満たないと言われています。
広大な大海原で、二匹が奇跡的に出会うと、
オスは、精子の詰まった腕をメスに託します。
成熟し、産卵の敵期を迎えたメスは、
その腕から自在に精子を取り出して、受精させることが出来るのだとか。

受精卵は、メスの舟に産み付けられます。
暖流に漂いながら、一生を送るカイダコにとって、
殻は安全な産卵場所でもあるのです。

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殻の入り口の上のほう、鳥のくちばしみたいに見える先っちょに、
わずかに卵が付着しています。
ここで、旅立ちのときまで、お母さんに守られて育ちます。

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わたしが引き取ったときには、卵の束はもう外れてしまっていたのですが、
3色にわかれていますね。
よくよく見ると、それぞれ生育具合が違っていて、
何度かにわけて産卵を行っているのがわかります。

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白い卵は産みたて。
粒の長さは1mmくらいです。

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磨き上げたオパールのような、つるっとした卵。
透明な膜に包まれています。幾分余裕がありますね。
束の中心に頑丈なロープが通っていて、ぐるっと卵がくりつけられています。
全体的にひも状になっています。

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少し色付いたベージュの卵には、黒い点が見えています。

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あ、眼です! 卵が着色しているのは、
すでに体表の液晶が現れていたからだったんですね。

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灰色の卵は生まれる寸前。
ぱらぱらとほどけるように剥がれ落ちていくものがあり、
半日ほどのちには明らかに数が減少していました。

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膜の中ははちきれんばかり。
体は完全に出来上がっていて、大きな眼のほか、
帽子と漏斗がはっきりわかります。液晶も開いたり閉じたり。
黒い点の数は3個に増えました。
頭の中(実際には胴ですが)に見えるのは、墨袋のようです。

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目の前で飛び出す赤ちゃんも!
卵を守っている外側の膜は、思いのほか丈夫で、個体差もあるでしょうが、
活発に動き始めてから、膜をやぶるまで1時間くらいかかりました。
次々に生まれて元気に泳ぎ回っています。

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ヒゲみたいな、ちっちゃな腕がかわいい。
エイリアンぽいなあ。移動はもっぱら漏斗頼みのようです。

何度も何度も産卵して、幾千の幼生を海に解き放つ。
世にもたえなるタコの方舟は、何千の祈り、何万の命を運ぶ、
生命のゆりかごだったのですね。

大好きなのは、
6月は、加茂湖。
8月は、真野湾。
11月は、多田。
12月は、断然、両津湾です。

海に入っての遊泳が難しくなるこの時期、
そぞろ歩く波打ち際に、海からの贈り物が届きます。

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アオイガイ。カイダコとも呼ばれます。
貝という名前がついていますけど、巻貝ではなくて、タコなんです。
半分に割れてしまったハートみたいな白い舟で、
暖かい海の表層を漂って暮らす、殻を持ったタコです。

殻はしばしば打ちあがっているのですが、いつも中身は空っぽ。
かけらすら、こびりついていません。
カイダコの生体に会いたい、というのが長年の夢でした。
可能性が高いのは、12月の両津湾です。
殻の漂着も、この時期、この場所が、群を抜いて多いのです。

いつもお世話になっているダイバーさんが、
和木沖の定置網に入っていたものを、持ってきて下さいました。
12月29日、早朝、沖合いへ1km弱、
水深78mの地点の表層で捕獲された個体です。
駆けつけたときには、中身が殻からすっかり出てしまっていました。

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これ、やっぱり、巻貝とは全然違う生物なのですね。
殻から出られるのです。
軟体はイカに似ています。
表面でめまぐるしく明滅している赤茶色の液晶も、イカそのもの。

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殻の長さは20cm近く、大きな個体です。
こうしてみると、殻の中に軟体が、ぎゅうっと入っている感じ。

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腕がよく開いて、中心が平らになっているのは、タコっぽい。
吸盤が口の周りにもびっしり。歯のない肉質の吸盤です。

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帽子の中身はえらなどの内臓です。
タコの頭に見える部位は、実は胴体なんです。

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全体的に、漏斗が大きい印象です。
腕は8本。紛れもなくタコなんですね。


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2本は膜のように開いて、べたっり張り付くことができるようです。
この腕を、殻の内側にくっつけて、体を固定しているのだと思います。

いつも、殻だけしか漂着していない理由がわかりました。
海鳥なんかに食べられてしまうのだろうと思っていたのですけれど、
このような構造では、死んでしまうと殻を保持できませんし、
危機が迫ると(あるいは死が近付くと)、習性として殻を捨てるのかもしれません。

2011.12.29 冬の夜の夢
   夜の夢に、自分の姿を見た。
   ・・・(中略)・・・
   わが前に恋しい人が立つてゐた、しとやかに。

      (中略)

   いとしい眼よ、たふとい両(ふた)つの愛の星よ、
   おんみらは醒めてしばしば私を欺き、
   夢にまで瞞(だま)すけれど、それでも未だ私は信じたいのだ。

               『夜の夢に』 ハインリヒ・ハイネ / 片山敏彦 訳


クリスマスがもたらした、寒波の最終日の19時頃、
長石浜の松林のそばを走っていたとき、
ヘッドライトの明かりの中に、ふわりと何かが舞い上がるのを見て、
あわてて車を止めました。

気温は3℃くらい。細かい雪が散っていました。
その雪よりもいくぶん大きな何かが、ひらり、ひらりと飛んでいます。

蛾です。この寒空に蛾だなんて、見間違いかと目を疑いましたが、
1匹2匹ではありません。

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真冬に発生する蛾、フユシャクです。
翅を持っているのはオスだけで、メスは飛べず、
木に登ってフェロモンを発散することで、オスを誘うのだとか。
-3℃でも産卵出来るとは、驚くばかり。
いつだったか、TVで見て、会いたいと思っていたのです。
こんなに身近にいたのですね。

多くの生き物たちが沈黙する、冬の夜にも、ひっそりと、
わが世の夏を謳歌している生命がある。
なんという神秘でしょう。

本当に、なあんにもない島。
そんなふうに言える人たちは、無邪気だな。
遊園地やショッピングセンターや、超難関校や上場企業が、
人生に本当に必要なものかしら。

ただ一つだけ、この島に足りないものがあるとしたら、
それは、地平線。
水平線は見慣れているけれど、
地平線は滅多に見られない。

寒風の吹きすさぶ冬の日、
船も欠航して、島が外界から隔絶されるような日にだけ、
地平線は姿を現す。
いつもは目の前にそびえている大佐渡が、
ブリザードに隠されて、見えなくなると、見えてくる。
世界の果てが迫ってくる。

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ああ、なんてひろいんだろう。
茫漠として、こわいくらいに、広大だ。

純白の雪に覆われた、なあんにもないこの島に、
すべてはある。

2011.12.24 見えない愛
2011年 8月 8日 10:00 多田海水浴場 28.8℃

今年は梅雨が短かったせいか、8月に入っても、
生殖枝の残っているアマモ場が多く見られました。

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草薮の上に飛び出しているのが生殖枝です。
栄養枝もよく繁茂しています。とても勢いがあります。

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場所によっては、栄養枝のがあまり伸びずに、
砂底がのぞいている箇所もあります。
アマモ場は広大な牧草地のように見えますが、
それぞれのアマモの生育は、均一ではないことがわかります。

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飛び地のように、小群落が点々としているあたりに、
コアマモが混じっていました。青々とよく繁茂しています。
コアマモの開花は、アマモよりやや遅れ、
7~9月に盛んに花穂を伸ばします。

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砂に半分うずもれているのは、ヒラタブンブクの殻のようです。
砂底に暮らす、アマモ場の代表的なウニの仲間です。
殻はしばしば拾うのですが、生体は、
残念ながら見たことがありません。夜行性なのだろうと思います。

殻だけでは、はっきりした分布は語れないのですが、
多田、平沢、国府川の河口付近ではよく見かけます。
一方、加茂湖や二見ではまず見ません。
ある程度の潮通しが関係するのかもしれません。

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こんなふうに、不自然に破損しているものが多いのですが、
イシダイやクロダイなどの、
捕食の対象になっているせいではないかと考えています。
実際、かなり大型のイシダイが、
アマモ場周辺の砂底をつついているのを見たことがあります。

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裏面のトゲが綺麗に残っています。
中身はすっかり食べつくされていましたが、
トゲはまだ動いていました。新しいもののようです。

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スモーキーピンクのウニです。お腹が真っ白でネズミっぽい。
短く密集したトゲが、毛皮のような光沢を放っています。
ヒラタブンブクは、前方に疎生する長いトゲが特徴なのですが、
白とピンクのまだら模様になっているのがわかります。

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ムラサキウニやバフンウニなどの、丸いウニの場合には、
真上に(!)ついている肛門は、後方に開いています。
やっぱりネズミ。。。

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破損のない殻は、時間がたつとトゲが脱落して、
真っ白い表面に開いた小さな穴が、刺青のように浮かび上がります。
大きくて長いトゲが生えていた場所は、水玉模様になっています。
全体はハート型に見えませんか? ちょっと間延びしてるけど・・・
英語では“細長いハート”と呼ばれています。色もぴったり。
学名Lovenia elongata には“Love”が隠されてるのかしら。

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ハートの内側を、小さなバイの子供が這っています。
生殖巣などの大部分を、大型の魚に食べられてしまったあとも、
こんなふうに、欠片も残さず舐め取られてしまうんですね。

いつかの海にさらわれていったわたしの心も、
こんなふうに散り散りに溶けていったのかな。
崇高なものも、薄汚れたものも、あらゆる実在は、
原子に還ってゆく。
海は偉大な循環系です。

2011.12.23 Sea Spiders
2011年 8月26日 13:30 二見元村 27.4℃

クモガニの仲間は、甲の大きさが1cmに満たないものから、
巨大なズワイガニまでを含む、多様な種です。
三角形の甲羅と、長い手足が特徴です。

小さなクモガニの仲間は、
浅い海の岩陰や、藻の間にも暮らしています。
危険がいっぱいの海で、身を守る方法にも工夫があります。
最も普通に見かけるヨツハモガニは、その名の通り、
甲や脚に藻の切れ端を付着させています。

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これは、甲羅だけの死骸ですけれど、新しいものだと思います。
頭に大きな2本の角(額棘)が見えます。
ツノガニの一種かと思いますが、はっきりわかりません。
ひっくり返してみると・・・

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カイメンに覆いつくされています。
カイメンそのものにしか見えない。
このカモフラージュを見破るのは至難の業だなあ。

2011年 8月21日 11:00 二見元村 27.4℃

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砂底に生えている海草はノトウミヒルモです。
1枚の葉の長さは2cmくらい。
その葉の付け根に、白い半透明のカニがいるの、わかりますか?

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柔らかくて、へなへなで、透明。脚がとても長いです。
いちばん長い脚は、甲長の2倍くらいありますね。
しばらく観察してみたけど、主体的な動きはほとんどなくて、
残念ながら、脱皮したあとの抜け殻だったみたい。

2011.12.23 3匹目の猫
山の家の本当のあるじは、わたしじゃなくて、
大家さんが残していった2匹のメス猫。
居候のわたしは、新参者の3匹目の猫。

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寒くなって薪ストーブのそばがお気に入り。
冬はやっぱり薪ストーブ。
薪をどうするかが毎年、悩みの種ですけれど、
今年はリフォームの廃材をたくさんいただいたので、
灰の利用価値は下がりますけれど、それを燃やしています。
火がすぐ点くのはうれしい。

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ここのところ、お餅作りにはまってるんです。
父(専業農家/趣味・釣り)が作っているもち米は、コガネモチだから、
古々米でも十分おいしい。
わたしは餅つき機のスイッチを押すだけ。
たくさん出来たお餅は、時期柄、知り合いに配ると喜ばれます。

普段は水餅派なんですけれど、
手元に残った切れ端のお餅は、すぐ溶けてしまうので、
ストーブの上で焼いて食べています。
チーズとあんこを載せて食べるのはおすすめ。
どら焼きに、柚子餅を挟んで食べるのは邪道かしら。

今度は、豆餅をつく予定。
黒豆をストーブの上で煎って準備しています。
黒米の豆餅をいただいたことがあって、不恰好だったけれど、
あのおいしさが忘れられません。
うまく出来たらご報告いたします。

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寒波に見舞われた今日の佐渡ですけれど、
めまぐるしく流れてゆく雪雲の合間に、ふとのぞいた冬の太陽は、
冬至を過ぎて、生まれ変わったみたいにまぶしい。

気のせいかしら。
2011年 8月22日 15:00 二見元村 27.4℃

ウェットスーツを使うようになってから、ずっと、
真夏の海なんか、つまらないと思っていたけれど、
水が温かくて、日も高くて、
時間を気にせず泳いでいたころがなつかしいなあ。

沿岸部に、うっそうと生い茂る褐藻が消える夏は、
見通しがよくなって、秋や春には気付かなかった、
たくさんの小さな生き物たちに目が留まります。

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表面を漂っていた、小さな海草、
ノトウミヒルモの葉っぱのあい間を、
すいすい泳いでいるのはイシダイの子供です。
もともと流れ藻に付随して暮らしているのですけれど、
好奇心がとっても旺盛。
向こうから近寄ってきて、露出している肌にかぷかぷ噛み付いてきます。
これがけっこう痛いうえに、しつこく付きまとってくるので、
夏でも徹底的に、素肌はガード。

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大好きな浅瀬の魚、ナベカです。
鮮やかな黄色が、サンゴ藻のピンクに映えます。
10cmに満たない小さな魚ですけれど、
縄張りを守るために、胸ビレですっくと立ち上がって、
こちらをにらみ据えている姿が勇ましい。

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コノハミドリガイは、図鑑には、浅所の普通種とありますが、
わたしは初めて見ました。目の覚めるような色彩です。
うーん、やっぱり、このタイプ(嚢舌目)のウミウシって、
きれいなんだけど、ナメクジっぽい。

陸のナメクジは嫌われ者なのに、
海のナメクジが宝石扱いされるのは、
人間の勝手だけれど、ちょっと不公平。

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あ、聞こえちゃったかな。

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