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2012年 5月21日 13:30 多田海水浴場 

大きな石のオーバーハングになっているような部分は、
陰に入る時間が長いので、大型の海藻が発生することはありません。
どういう違いでそうなるのか、よくわからないのですけれど、そのような場所は、
小型の海藻に覆われる場合と、無脊椎動物が優先する場合とに分かれるようです。
多田海水浴場は、無脊椎動物が多め。

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岩の上部はサンゴ藻に覆われていますが、
あるラインより下は、オレンジの塗料を塗ったみたいに、動物に占拠されています。
しっかり確認しませんでしたけど、ホヤのようなものではないかと思います。

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手前の小魚を狙って撮ったのですけど、奥の陰の部分にクモの巣のようなものが見えます。
ヒドロムシの1種ではないかと思います。惜しい! 
撮ったときには気付きませんでした。

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イソギンチャクは、普段わりと見過ごしてしまいますけど、けっこう種類があるみたい。
ミドリイソギンチャクは、最も岸近くで見かけるイソギンチャクのひとつで、
こんなふうに、半分砂にうずもれていることが少なくありません。

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触手に白い縞が入っているのは、クロガネイソギンチャクでしょうか。
加茂湖の泥の上でよく見かけます。
この白い縞があると、なんとなく痛そうな感じがしません?

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浅瀬の石の上なんかで、時々密生している小さな赤味のイソギンチャク。
これで大人なのだろうと思いますけど、よくわかりません。

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海岸でカラスアゲハが吸水していました。しょっぱくないのかな。
翅が、真っ黒ならクロアゲハ、青っぽく見えるのはカラスアゲハ、
緑っぽく見えたらミヤマカラスアゲハと教わりました。
前浜はカラスアゲハの多いところです。

峠越えの旧道で、水が染み出しているような場所には、かつては、
一面敷き詰めたようにカラスアゲハが吸水していたものですけれど、
今もどこかに、そんな蝶の桃源郷があるのかしら。

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2012.05.30 花笠の乙女
2012年 5月21日 13:30 多田海水浴場

4月の下旬に入ったときには、濁りが強く、
かろうじて花穂が伸びているのが確認できる程度だったのですけれど、
ぐんぐん透明度が上がって、本来の明るさを取り戻しています。

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群落の外縁部に勢いがあり、生殖枝が多く上がっています。
新しい地下茎は外側に向かって伸び、群落を広げようとするでしょうから、
内部よりも外縁のほうが、若いのだろうと思います。

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春先に襲来した暴風の爪あとが、ここにもありました。
アマモ場の根元がかなりえぐられています。
テトラポッドにさえぎられた、穏やかな海水浴場で、
これだけの砂を持ち去るほどの荒波とは、どのようなものだったのでしょう。
その波に負けず、しっかりと砂を固定しているアマモの強靭さに驚かされます。

普通、水草の根は、体を固定するだけの役割しかなく、
陸上植物に比べると貧相なものである、
と考えられているのですが、アマモのそれは、
かなりの密度で張り巡らされていることがわかります。

また、淡水性の水草には、根がなく、枝を切り取っただけの状態でも、
生きながらえ、繁茂するものがありますが、
カワツルモ以外の海草は、シュートだけで繁殖することは出来ません。
もっとも、海草のシュートは、内部に蓄えた大量の空気のせいで、
ぷっかりと水面に浮いてしまうのですけれど。

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枯葉の上に大量の巨大なアメフラシが這い回っています。
海藻も混ざっていますから、そちらを選んで食べているのでしょうか。
アマモは海藻に比べると、とても硬い食べ物なので、
分解できる生物は多くないと思います。
実際、海草は、住みかや産卵場としては活用されますが、
食害はほとんど受けません。

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砂の上にばらまいたトゲのような稚魚たち。
この時期、小さな生まれたての稚魚の群れを、
ガラモ場やアマモ場を中心に多く見かけます。

あ、ハナガサクラゲ。

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このクラゲに会えたらとってもラッキー。
日本沿岸に産するクラゲの中では、最も美しいと言われているクラゲです。

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元気な個体で、さかんに傘を開閉させながら泳いでいました。

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このクラゲ、傘の縁だけでなく、表面にも触手があるのが特徴です。
蛍光ピンクと蛍光イエローの派手な色合わせ。
刺胞毒は強めと言われていますから、決して素手で触ってはいけません。

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海の中には、こんな夢見るようなピンクが、案外多く見られるのです。
そういえば、海って、女性名詞でしたっけ。

南限植物が多産する西三川海岸は、大立まで延々と続くのですが、
距離も長く険しいので、徒歩はあきらめ、車で倉谷の智光坊まで引き返します。
この付近から海岸に降りられると聞いていたのですが、
それらしい場所は探せずに、地元の方にうかがうと、
ここからは無理なので大立から降りるように、とのお答えでした。

崖下をのぞき込むと、確かにかなりの絶壁です。
わたしも相当うろ覚えだったのですけれど、なおも食い下がると、
渋々ながらも、今はほとんど使われていない、
かつての船小屋へ至る小道を教えていただきました。

そこと思しき降り口まで来て、我が目を疑いました。
それはもう道などではなく、絶壁が幾分やわらいだ谷を、小川が流れ落ちている、
その川筋に沿って、胸まである草薮の中をぬってゆかねばなりません。
なるほど、最初の返答の歯切れが悪かったのもうなずけます。

そのつもりの装備ではなかったので、ちょっと気乗りしなかったのですけど、
海岸に降り立ってみると、来た甲斐がありました。
一面のスナビキソウに、数頭のアオスジアゲハが飛び回っています。

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スナビキソウは、地中に長く根を伸ばし、
熱砂やごろた石の下を流れる水脈の上に生じるとか。
今下ってきた沢の水が育んだ大群落です。

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スナビキソウの純白も、アオスジアゲハの浅葱色も、
曇天の下で光り輝いて見えます。

砂浜にも転石海岸にも生育し、それなりの適応性を備えた植物なのに、
各地で急速に数を減らしていると言われています。
スナビキソウはまた、旅をする蝶、アサギマダラの好む植物として知られ、
初夏、この花の開花に合わせて、いっせいに北上したもののうち、いくらかが、
越佐海峡を渡り、花の高原、ドンデン山でひと夏をすごします。
ここにも、人知れずアサギマダラの群れ飛ぶときがあるのかしら。

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スナビキソウの傍らに、こんもりと盛り上がって生えているのは、
ハマハコベの一株です。花はハコベに似ていますが、
全体的に肉厚で、多肉植物の雰囲気があります。

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ハマベンケイソウも同様の環境に生育するはずなのですが、
まだ花時期には早く、今回は探せませんでした。

ウミミドリ群落も散在しています。
何度見てもいとおしい花。
ひそやかに生き伸びてきた強靭な命。

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佐渡には手付かずの自然が広がっている、と都会の人びとは思うかもしれません。
しかし自然が、北緯38度線と、季節風という偶然の奇跡を配したように、
歴史もまたこの島に、遠流(おんる)の地、黄金の天領、
田中角栄を輩出した新潟県下、という怒涛の変遷をもたらしたのでした。
今ある佐渡の自然の多くは、良くも悪くも、1度踏み荒らされたあとの風景であるように、
わたしには思われます。

もし、手付かずの本当の自然の海岸というものがあるなら、
それはこの倉谷の崖下に細く伸びている、
スナビキソウとハマハコベとウミミドリの楽園ではないでしょうか。
この要害の地は、今後も長く守られるでしょう。
佐渡にありながら、このような場所が今も残っている、ということに、
誇らしいような感動を覚えずにはいられません。

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そして今、ひとりこの海岸をわたしは歩いている。
伊藤先生に導かれて歩いている。
あれはスナビキソウ、ハマハコベ、向こうにはウミミドリ。
傍らで、丁寧に、ひとつひとつを慈しむように、
教えてくださるのは、確かに先生ではないか。

最後にお会いした十数年前、公民館の自然観察会で、
金北山の防衛道路のブナ林を訪ねた折、
先生のお話中に、一部の参加者が、
話も聞かず、悪びれもせずに、道路脇の山菜を刈り採っていた、
彼らを寂しげに見つめる先生の視線が忘れられません。
わずか十数年前には、それが一般的な環境意識であったのだ、
ということも、決して忘れてはならないことだと、自らの戒めにしています。

晩年には、ご病気のために、ベッド上での生活を余儀なくされたと聞いています。
その闘病の日々の中でも、決して枯れることのなかった情熱は、
今も、永遠に朽ちることのない、瑞々しい精神として、
この島にとどまり、萎えることのない手足を得て、
消えることのない輝きの中を歩き続けておられる。
ウミミドリの花の間を歩いておられる。

実に奇跡的な偶然の采配によって、佐渡には、
屋久島をしのぐ豊富な植物種が存在すると言われています。
南方系植物と、北方系植物の分布の境界となる、
北緯38度線が島の中央を横断し、両者が混在しているのです。

もっともらしく書きましたけれど、これらはすべて、
『佐渡の花』を著された伊藤邦男先生の受け売りです。
わたしが先生にお会いしたのは1度きりで、
それが最後の機会になるとは夢にも思わず、
ろくにお話も出来なかったのは、今思うと、大変もったいないことをいたしました。

先生の著作は多く、リサイクルショップなどにも出ているので、
見かけたら必ず購入するようにしています。
最近読み込んでいる、『佐渡花紀行-自然探訪テキスト』(1999)の巻末に、
佐渡の優れた自然(植物)として、
1995年までに県の指定を受けた58件が記載されています。
その中に、西三川海岸のウミミドリ群落がありましたので、
時期柄もよく、早速散策に出かけました。

佐渡を南限とする、北方系植物として、
ウミミドリ、ハマハコベ、ハマベンケイソウは、よく知られています。
特に北方系植物に恵まれる地としては、佐渡の北端である二ッ亀がしばしば紹介されます。
以前わたしも、二ッ亀のウミミドリ群落は見に行ったことがあるのです。
より南に位置する西三川は、海岸近くを道路が通っていないためか、
あまり聞かないのですが、学術的には価値が高いのでしょう。

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かつては鉄砲鼻のドライブインから、海岸に降りる通路が整備されていたのですが、
現在は使えませんから、西三川漁港から岩伝いに歩きます。

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岸壁に満開のマルバシャリンバイが出迎えてくれたのは、
幸先のよいスタートだったのですけど、想像以上に海岸が険しい!

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普段の水面上から、波しぶきがかかっていくらか湿り気のある範囲は、
小さな巻貝のタマキビが多く付着するので、タマキビ帯などとも呼ばれます。
帯の太さは、干満の差の乏しい日本海側では、
垂直方向にわずか数cmほどしかないのが普通なんですけれど、
ここは最上部のタマキビの位置が、見たこともないくらい高いのです。

それだけ波当たりが強い証拠でしょう。
佐渡の北方系植物を南進させる、特異な環境のひとつに、
冬の季節風が影響していると言われているのもうなずけます。

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ここ数年、ほとんど人が入っていないと思われる海岸は、
北端の藻浦の海岸に、驚くほど雰囲気が似ています。
転石の隙間から、たくましく枝を伸ばすハマエンドウが、花盛り。

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見慣れた植物ですけど、ハマエンドウが繁茂するような昔ながらの海岸は、
存外に少なくなっていると思います。

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この海岸線を開発から守った、海岸段丘の急峻な斜面には、
トビシマカンゾウがちらほら咲いています。

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大野亀のような大群落になるのは、そこが里として利用されていた特殊な環境だからです。
自然の海岸では、こんなふうに、
そのほかの多くの植物と入り混じって生えるのが本来の姿です。

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北の海に、夏の色彩を焼き付けるようなオレンジ色のイワユリは、
平らな遊歩道脇にも生えているのですけれど、
やはり荒削りな岩の上に咲いているのが似合います。

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ハマボッスは岩の隙間を好み、砂浜には生えません。
ただし砂浜の近くでも、ガレ場のようになっているところでは見かけます。

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ウミミドリは、これらの植物よりも、より波打ち際に近いところに生育する植物で、
塩沼(えんしょう)植物と呼ばれます。
海抜が低く、根元がしばしば海水に浸かるような場所を好みますが、
いくらかの淡水や、根を張るのに不可欠な泥の供給を必要とします。
ちょろちょろと淡水の流れ込む磯で、なおかつ、
泥や塩分を洗い流してしまうほどには、流れの強くない場所でなくてはなりません。

小型のイ草であるドロイと混在することが知られ、
塩分濃度が低いとドロイが優先し、高いとウミミドリが優先します。
所々にあるドロイ群落を目印に探していくと、ありました。

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狙い通り、ほんのり酔ったような、紅の差した小さな白い花が群れ咲いています。
花が散って、赤い実が結んだあとも見ごたえがありそう。

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艶のある緑色の葉は、ハマボッス同様、
塩が付着してもいいように、コーティングされているのだそうです。

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何気ないようですけど、ウミミドリも、一緒に生えているドロイも、
塩沼の特殊な植物で、越後には分布しないと聞いています。

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日本最南端の、ウミミドリのお花畑です。

身近な雑草を食べつくす、というのが、ひそかに今年の目標なんですけれど、
雑草の旬は思いのほか短くて、レシピを練り上げるヒマもなく、
あっという間に、ぼうぼうのただの雑草になってしまいます。
やむを得ず、家のあたりの草刈だけは終えました。

今、旬の雑草といえば、なんと言ってもヨモギでしょう。
濃い緑色の葉裏に、たっぷり綿毛をつけた柔らかそうな新芽は、
ひしと抱きしめたいくらい愛らしいのです。
ひと口にヨモギといっても、庭先だけでも数種類が混在しているように見えます。
中には随分筋っぽかったり、発色に劣るものもありますので、
実際に匂いをかいでみながら、いかにもおいしそうなものを選ぶのがポイントみたい。

このヨモギで、笹団子のようなケーキを焼きたい、というのが長年の夢でした。
自分ではまずまずおいしいと思っても、試食する皆様の反応は、たいていイマイチ。
「雑草を食べているナチュラルで健康志向なわたし」にでも酔っていないとダメかしら。
叶うなら、口にした途端、「ヨモギがこんなにおいしいケーキになるの!?」って、
みんなが笑顔になってしまうようなレシピが欲しいのです。
試行錯誤の結果、ほぼ完成型と言えるのがこちら。

片手に目一杯握れるだけのヨモギの新芽を、熱湯でさっと湯通しして、
200ml弱の牛乳で5分くらい煮出します。
牛乳は多すぎると、ういろうのようになってしまうので注意します。

あら熱がとれたらミキサーにかけ、どろどろにして、
一般的なマフィンのレシピに、ヨーグルトなどの代わりに加えるだけ。
小麦粉の代わりに米粉を使うと、気分が盛り上がりそう。
あんこの代わりに大粒の甘納豆をひと粒、ふた粒焼き込みます。
砂糖は焦げやすいので、生地に沈ませるようにします。

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発色も素晴らしく、牛乳分のおかげで、
外はカリっと、中はモチっとした食感に仕上がりました。
普通に型に流して焼いてもよいのです。白ゴマのトッピングがよく合います。
香りを楽しみながら、焼きたてをいただくのがおすすめ。

わたしはバターが強すぎると苦手なので、
あまりこだわらない方に差し上げるときは、よくマーガリンを使います。
レシピそのものは平凡でも、ヨモギの下処理にはこだわりましょう。
草もちでは、しっかり煮てアク抜きするそうですけど、
油分で緩和されるので、あまり煮過ぎない方が香りが引き立ちます。
ちょっと入れすぎかな、と思うくらいを、思い切って加えます。
なによりも、決して妥協せずに、
いかにもおいしそうなヨモギを選ぶのが肝要です。

2012年 5月20日 9:00~11:00 加茂湖・こごめの入り 21.0℃

続いて、泥の中の生き物調査の結果です。
調査地点は第9回以降ほぼ同地点としています。

① なし

② ウミニナ ・・・2
  ソトオリガイ(稚貝)・・・1
  ユウシオガイ ・・・1

③ ホソウミニナ ・・・1
  ホトトギス ・・・1
  ユウシオガイ ・・・1
  イワムシ sp.・・・1
  環形動物 sp.・・・4

④ ホソウミニナ ・・・4
  ウミニナ ・・・4
  オオノガイ ・・・2
  ヒメシラトリ ・・・2
  ユウシオガイ ・・・5
  オトオリガイ(稚貝)・・・13
  環形動物 sp.・・・4

2011年には、順調に増加傾向にあったアサリは、
今年に入ってほとんど採取出来ていません。
移動能力は高くないはずなので、他へ泳ぎ去ったとは考えにくいと思います。

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今回多く見られたのはソトオリガイの稚貝です。
泥底に生息する代表的な二枚貝のひとつで、生息環境は悪くはなっていないと思います。

昨年、多数のアサリの稚貝が発生していたのは、
カキ殻をまいて底質を固くした①~②の地点でした。
他方、底質に手を加えていない④地点は、生物種、個体数ともに、
多くはないのですが、変動も少ないようです。
 
  
2012年 5月20日 9:00~11:00 加茂湖・こごめの入り 21.0℃

取り急ぎ、結果の方、ご報告いたします。
地引網調査の結果は以下の通りです。

スジハゼ ・・・10
ウロハゼ ・・・7
チチブ ・・・1
チチブ近縁種 ・・・3
アシシロハゼ sp.・・・1
ビリンゴ sp.(婚姻色)・・・1

マコガレイ ・・・1
マコガレイ(幼魚)・・・12
スズキ(稚魚)・・・9
ギンポ sp.・・・71
アサヒアナハゼ sp.・・・4

前回魚類はほとんど入りませんでしたが、遅ればせながら、
初夏の加茂湖にも、命沸き返る輝きの季節が訪れたようです。
全体としては、やはりハゼの仲間が優勢です。
ハゼ類の同定には、豊富な知識と経験を要すると言われています。
可能な限り分類しましたけれど、あやしい!

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定番のスジハゼ、ウロハゼは入りましたが、マハゼは見当たりませんでした。
チチブ、もしくはチチブと思われるハゼ類はやや多めです。

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チチブ類近縁種と思しき黒いハゼと一緒に写っている、手前の赤茶色のハゼは、
わかりにくいのですけど、ヒレが黒く染まっています。
婚姻色の表れたビリンゴではないかと思います。

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アシシロハゼと仮同定しましたが、マハゼの子供かもしれません。

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今回飛びぬけて豊漁だったのは、ギンポです。
幼魚でしょうか。あるいは小型の別の種かもしれません。

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アサヒアナハゼではないかと思います。
その名にハゼとありますが、カジカの仲間です。
ハゼに特徴的な吸盤型のハラビレもありません。
ギンポやアサヒアナハゼは、意外なようですが、
加茂湖を泳いでいると、泥底にしばしば見かける顔なじみの生き物です。

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マコガレイは新顔です。20cm級の若魚には驚きです。
幼魚は、海水浴場のような浅い砂浜によく潜んでいます。
加茂湖にもいるのだと見識を新たにいたしました。
後日、加茂湖の別の場所を泳いでいたときにも見かけましたから、
今年は多いのかもしれませんね。

節足動物は以下の通りです。

コツブムシ sp.・・・7
ヨコエビ sp.(大型)・・・1
ヨシエビ sp.・・・261
シラタエビ sp.・・・43
ユビナガホンヤドカリ・・・124
エビジャコ sp.・・・1
ツノナガコブシガニ sp.・・・1

コガムシ sp.・・・1
マメゲンゴロウ sp.・・・2

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コツブムシは、最近なんとなく意識している生き物です。
触るとダンゴムシみたいに丸まります。
一緒に写っているヨコエビは、よく、
佐渡産ワカメなんかに混入しているヨコエビに比べて、とにかく大きい。
黒っぽい色味なんですけど、金属のように青光りしていて、
ヨコエビも、立派に甲殻をまとった生き物なのだと、妙に感心。

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毎回の難題はエビの同定です。ハサミの小さな透明のエビと、
ハサミが長く、緑や赤の斑点で覆われたやや大型のエビとに大別しました。
透明なものは、ヨシエビ、もしくはモエビと思います。
ハサミが長いものは、抱卵している場合があるのですが、
シラタエビが最も近い感じがしました。

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この仮同定の小型のエビは、うまく言えないんですけど、縦型なんです。
採集中に損傷したせいでそう見えるだけかもしれませんし、
まだ幼いのかもしれません。ふと、天啓のように、
エビジャコではないかとひらめいたのですけれど、いかがかしら。

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加茂湖はマメコブシガニが多いのですが、この個体は、小さいけれども、
ハサミが大きめで、脚に縞模様が浮かんでいます。
ツノナガコブシガニの可能性があると思います。

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水生昆虫も入り込んでいました。
季節柄、淡水の流入量が多いのでしょう。

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これらの水生昆虫は飛べるはずなのですが、最終手段は使わずに、
とにかく必死に歩き回っています。
里のイメージが強い源五郎さん、海水でも平気なのかしら。

貝類は以下の通りです。

マガキ ・・・16
アサリ ・・・1
ウミニナ ・・・237
ホソウミニナ ・・・10
アラムシロ ・・・1
ブドウガイ ・・・1

ウミニナが戻ってきたのは嬉しい限り。冬はどうしていたのかしら。
ホソウミニナの割合が顕著に減少しているのは、少々気になる傾向です。

花盛りのニセアカシアに、初夏の澄んだ青空が映えます。

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最近この木がやけに目立つと思っていたら、案の定、北米原産とか。
新たに造成された道路脇なんかで、あっという間に大木に育ちます。

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花の雨が降りしきる、樹下には甘い蜜の香りが漂っていて、
ミツバチがわんわん飛び回っています。

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まるで白藤。マメ科の花って、
なぜだか心惹きつける魅力があると思いませんか。
強すぎない芳香もいじらしく、外来種には手厳しいわたしも、
ついつい見とれてしまいます。

ホワイトリカーに漬けておくと、花の香りのお酒になると聞いて、
試してみたのですけれど、それほど香りませんでした。
もう1度やってみようかしら。

花の百名山(1996年 NHK)にも数えられるドンデン山は、
5月、エフェメラルたちが花盛り。
新緑も映えて、登山に最適な時節となりました。

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山荘までのドライブだけでも、とてもいいものです。
満開のウワミズザクラが出迎えてくれます。
若葉のトンネルは初夏の日差しに照り輝き、
道々の傍らには、雪解けのせせらぎが清らかに斜面を伝い落ちています。
標高が上がると共に、樹高が低くなる高原の雰囲気も魅力のひとつ。

機会があればゆっくり縦走でも、と目論んでいるのですけれど、
取り急ぎ、花を愛でるのが目的ならば、
本気の登山をする必要はないのが、ドンデン山のいいところじゃないかしら。
山荘まで車で上がって、尻立山からドンデン池を巡り、
車道に下りて山荘に戻る、1時間半のコースを歩きます。

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実は、ドンデン高原の尾根は、冬中吹きすさぶ強風のために、
真冬でも地面がのぞくほど積雪が少ないのです。
他方、北向きの斜面には長らく雪が溶け残ります。
稜線の右手の、谷の木々が茶色く見えている部分は、
ようやく雪が消えたばかりで、まだ芽吹いていない状態です。

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まだ雪が残っている場所では、周りだけ茶色く、
外側はすっかり緑色に染まっているのがよくわかります。

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芝生地帯ではエチゴキジムシロが咲き誇っています。

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この花には、ぼんやりした晩春よりも、さわやかな初夏の風が似合います。
稜線は積雪が少ないために、春が早いのでしょう。

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多少とも雪に閉ざされていた低木林地帯には、
遅まきの春がかくれんぼしているみたい。

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エゾエンゴサクの花色が濃い。下界のもののはかなさとはうってかわって、
雪国の花の力強い赤紫です。

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尻立山はイワカガミの宝庫でした。
花色の濃いものもあれば、薄いものもあって見飽きません。
この大好きな花は、写真よりも、実際に群生している姿のほうが、
ずっとずっと素敵です。

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ドンデン池にはまだかなりの残雪があって、ダイナミックに湖面に崩れ落ちていました。
テレビでしか見たことありませんけど、まるで小さな氷河です。
今は雪解け水をたたえている湖も、冬季には完全に雪に覆われてしまいます。

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水の中にいくつも、何かの卵が沈んでいました。
ドンデン池はサドサンショウウオの生息地として知られています。

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低木林の縁には、きらきら煌めくお花畑が広がっていました。
アマナです。このお花畑が、今日の一番のお目当て。

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とても小さい、原種のチューリップに雰囲気が似ています。
大佐渡の尾根近くで、芝生が広がっているような場所なら、どこにでも群生しています。
ありふれた花ですけど、どうしてこの可憐さを、愛さずにいられるでしょう。

普段着に長靴の軽装で歩いたのですが、大量の雪が残っている箇所もあって、
ちょっとひやっとしました。
ほとんど雪の積もらない尾根と、どこよりも積雪量の多い斜面が同居する不思議な山です。
そのことが、多様な植物を育てる、大きな原動力になっているのかもしれません。

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車道に下りたのは、途中、よく知られたシラネアオイの大群落があるからです。
惜しいことに、少し早すぎたようです。
雪の下から顔をのぞかせたばかりの株がほとんどでした。
もう1週間もすると、見ごろを迎えるでしょう。

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薄暗い森の奥に1株だけ、サンカヨウが咲いていたのは、もうけものでした。
初夏の大佐渡を代表する花のひとつです。
どうしてだか、たちどころに心奪う花。

これから6月のレンゲツツジ、コハマナス、7月のシャクナゲまで、
ドンデン山は、何度訪ねても、またきっと来たくなる花の山。
佐渡の誇りです。
わたしは、なんと言ってもこの高原から、
眼下に雄大な日本海をのぞめることが、1番の自慢なのですけれど。

2012.05.23 天上に咲く花
ほうっ、と朴が咲いて、夏。

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アイボリーの花色も、浄土のものと思わせる、ハスに似た花型も、
すべてが厳かで、夢見るように美しい。
銀色の葉裏がひるがえるくらい、強い風が吹いているときでも、
朴の木のまわりだけ、音が消えてしまうみたい。

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少女の頃、おもちゃなどは、あまり買ってもらえませんでしたから、
高い高い木の上から、秋になると落ちてくる、
手のひらよりも大きな朴の枯葉を宝物にして、ひそかに枕の下に隠し持っていました。

実家のあたりには、ホオノキはそれほど多くはないのですけど、
山の家のあたりにはとても多いのです。
いくらか山深い所の方が、好みなのかもしれません。
タムシバと同じモクレンの仲間で、芳香成分を持っています。
葉の香りと、大きさを利用して、本州中部の山間地域では、
様々な郷土料理に用いられるとか。
山の文化と深く結びついたホオノキを、ただ、ほうっと眺め暮らすだけでは、
もったいないかしら。

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