上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2011年 8月 3日 14:30 片野尾 28.6℃

IMG_2589_convert_20110806233812.jpg

これは3年前、2008年8月5日の片野尾の海中です。
その前年の冬、記録的な高潮のために、水津一体の海岸はもみくちゃにされ、
ガラモ場が失われた場所も少なくなかったのです。
半年たっても、褐藻がなくなった岩の上は、
産毛のような海藻がぼんやり覆っているだけです。
この場所で水深2~3mです。

IMG_2585_convert_20110806233634.jpg

もう少し浅い潮間帯は、もともと紅藻などの独壇場ですから、
回復は早いようですが、空白地が目立ちます。

IMG_2591_convert_20110806234135.jpg

石積みの護岸もばらばらに散らばったままでした。

IMG_1132_convert_20110806230538.jpg

3年ぶりに訪ねると、護岸はすでに整備されていました。

IMG_1133_convert_20110806230652.jpg

浅瀬はあまり変化がないように見えるかもしれませんが、
実際にはずっと落ち着いた環境になっていると思います。

IMG_1170_convert_20110806231751.jpg

潮間帯は、短命な海藻や、サンゴ藻、種々の無脊椎動物に埋め尽くされています。

IMG_1139_convert_20110806230803.jpg

フサイワヅタです。岩を覆う様はコケのように見えますね。
実際、海から最初に上陸し、植物の祖先となった緑藻の近縁種なのです。
佐渡のあちこちで見かけますが、大群落を形成する場所は限定的なように感じます。
片野尾はそういう海岸のひとつです。

もうひとつ、この場所には特別な海の恩恵があります。

IMG_1149_convert_20110806231019.jpg

褐藻の株元にオパールの輝きが散らばっています。
以前にもご紹介したヒラワツナギソウです。

IMG_1151_convert_20110806231136.jpg

これはすっきりとした青味のコバルトブルー。

IMG_1153_convert_20110806231247.jpg

黄味が強く、緑がかっているものも少なくありません。
ヒラワツナギソウがこれほどまで大株になり、数多く見られる場所は、
わたしの知る限り、片野尾だけです。

高潮で海が荒廃した前年の夏は、素晴らしい夏でした。
褐色の肌をした少年たちの足元の、ゆらめく海の底に無数の宝石が沈んでいました。
海の上からでもはっきりとわかるくらい、多くのヒラワツナギソウが繁茂していたのです。
今、確かにその頃の雰囲気を取り戻しつつあることに、
ひとり静かな感動を覚えずにいられません。

IMG_1141_convert_20110806230900.jpg

2m以深の岩場には、ガラモ場がよみがえっていました。
あの痛ましい、丸裸の岩ばかりごろごろしていた風景が嘘のようです。

IMG_1159_convert_20110806231424.jpg

これらの褐藻は、いずこからか、波に乗ってこの海岸へ到達し、
自らの力で広大なギャップを開拓しました。
今、この海を泳いで、誰がかつての惨事を想像しうるでしょうか。

海を見ていると、思うのです。
自然は、永久不変であるがゆえに尊いのではなく、
常に変化し続けているから美しいのではないでしょうか。
片野尾の海は、わたしたちが当然のように享受している、
見慣れたものの特別さを、改めて教えてくれます。

スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://hirukonoama.blog129.fc2.com/tb.php/105-2eb25e0a
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。