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12月29日 12:30 長石浜・国府川河口付近

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アルバイトとヤボ用の合間に、ほんの30分ばかり時間が空いたので、
国府川近くの長石浜に立ち寄りました。
木枯らしが吹きすさぶ中、気温が高いのは救いです。
雲の流れが速く、陽の差す場面もあって、
この時期としてはまずまずの海日和(と思うことにした)。
少し波が荒すぎるかと心配しましたが、やっぱり来て正解。
潮流の加減でしょう、
遠浅の海岸一面に、まいたように微細な貝殻が散らばっていました。

お目当てのサクラガイはもちろん、
大量の貝殻がこれほど広範囲に打ちあがっていることは滅多にありません。
サクラガイは、やや殻の厚いモモノハナガイやオオモモノハナガイが目立ち、
カバザクラガイは少なめでした。
長石浜に漂着する貝の種類には、際立った特徴があります。
他の海域よりも、殻が極端に薄い種や、
成長しても極小の、微細な種が多いということです。
この海岸に流れ込む、佐渡では最大の河川、国府川(2級)の恩恵であろうと思います。
川水の強い濁りのために、河口で仮に泳いだとしても、水中の様子はよくわからないでしょう。
しかしこの場所が、佐渡でも指折りの「豊かな海」のひとつであることには、
わたしなりに、かなりの確信を持っています。
川が運んでくる濁りの正体    泥がこの海を育んでいるのです。

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砂粒のように細かい貝殻の中に、細長いトゲのようなものが混ざっています。
泥の海を象徴する貝のひとつ、ツノガイです。
この貝の形状は巻貝を連想させますが、巻貝でも二枚貝でもない、
まったく別の分類になります。
トゲの先端はすべて折れているように見えますが、もともと開いているのです。
ツノガイの仲間は泥や砂の海に暮らし、国府川の河口付近では大量に漂着します。
0.5~2cm程度の大きさで、ルーペなどを使うと、
何種類かあるのがわかりますが、いまのところ、わたしはそこまで。

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「うす紫色のサクラガイ」とも見えるミゾガイは、
ニッコウガイ科ではなくマテガイ科に分類されます。
マテガイ科の貝類が多いこともこの海岸の特徴です。
左のバラフマテガイも、他では滅多に見かけませんが、ここでは多産な種のひとつです。

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オキナガイは、あまりにも薄く、均一で、半透明の純白色をしているため、
ほとんどプラスチック片にしか見えません。
非常にもろく、この貝の完全形を拾う機会は滅多にありませんが、
あるとすれば長石浜しかないと思います。
他所では加茂湖でも生息の記録があります。貝殻も見たことがありますが、
加茂湖は渚がわずかしかなく、残念ながら貝殻拾いには不向きです。

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今回発見だったのは、(斑紋の形状から)
ツノナガコブシガニと思われる殻が打ちあがっていたことです。
このカニは佐渡では加茂湖だけに生息していると聞いていたのです。
加茂湖からここへ流れてきた可能性は、まずありませんから、
少なくとも真野湾内に生息しているのでしょう。環境はそろっていると思います。

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巨大なナミベリハスノハカシパンに出会えたのも幸運でした。
普通に拾えるものと比べると、大きさの違いは歴然としています。
カシパンは、砂浜に暮らすウニの仲間です。
伊豆海岸などで、好んで拾われている(らしい)タコノマクラに近い仲間ですが、
科が違うので「うちのタマと百獣の王ライオン(ネコ科)」よりは遠い系統です。
殻の表面にうっすらと黒みが残っていることがあります。
生きているときには、黒紫色の微細なトゲに覆われているのです。
波に洗われたカシパンの殻は、どれも白色で酷似していますが、
佐渡に生息するものだけでも数種類あるようです。
生体に出会う機会は多くありません。
愛らしい見た目で人気があるようです。
漂着数が最も多いのはナミベリハスノハカシパンだと思います。
探すなら、佐和田海岸か長石浜がいいでしょう。

何気ない貝殻ひとつとってみても、海の奥深さに驚かされます。
世界の無限のひろがりは、渚をほんの50m歩いてみればわかることです。
息つく暇もないほど、朝から晩まで用事の立て込んだあわただしい一日でしたが、
海の豊穣に彩られて、とびきりの一日になりました。
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