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10日は皆既月食でした。
冬特有の、風が強くて雲が駆けていくような天候だったので、
ちょっとぐらい、満月が顔を出す時間もあるだろうと期待していたのですが、
ずうっと、べちょべちょしたみぞれが降っていたみたい。

見逃してしまった天体ショーの代わりに、
海の底の小さなお月様の蝕を見ていきましょう。

2011年 8月26日 10:00 二見元村 27.4℃

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ウニというと、ふつう、
岩礁性のムラサキウニやアカウニを思い浮かべるのではないかと思います。
上のムラサキウニの右側に目を凝らしてください。
トゲのほかに、周囲を探っている細い触手のようなものが見えますね。
これは管足といって、先端は吸盤になっています。
ウニは、全身の管足を使って、岩陰に固着したり、
表面に小石や海藻の切れ端を貼り付けたりして、
自らをカモフラージュしています。

二見元村でも、岩のあるところは、
ムラサキウニやバフンウニが占拠していますが、
砂底でもっとも普遍的なウニは、ヨツアナカシパンです。
今年は毎回のように見かけました。

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優しい桃色をしています。
この色味は、海の中では珍しいものではありませんが、
白い砂底ではやはり目立ちます。
トゲは短く、刈り込んだ毛のよう。
焼印のようなジャスミンの花模様がかわいい。

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裏面のトゲはもう少し長め。移動のために必要だからでしょう。
砂が花形に張り付いていますね。ヨツアナカシパンの管足の並んでいる場所です。
固着しないので、吸盤は退化しているといわれています。

このウニは、普段、砂の中にごく浅くもぐって暮らしています。
海底の砂の上で手を払うように動かして、
表面の砂を少し巻き上げてやると姿を現します。
それで立派に隠れていることになるのですから、
この場所がいかに穏やかな海かわかります。

さて、掘り出したヨツアナカシパンを砂の上に置いて、
どのように砂に潜るか見てみましょう。

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左下へ少し、すべるように移動してもぐり始めています。

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もぐっているのか、トゲを動かして砂を被っているだけなのか、
判然としないほどのスローペースです。

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あとひと息。じれったい!

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すっかり見えなくなりました。所要時間は10分。
本当に、ちょっとだけしか、もぐっていないのがおわかりかと思います。
これでもどこに潜んでいるかは、ぱっと見には全然見当がつきません。
このようにして、ゆっくりゆっくり砂の中を這いながら、
有機物などを食べているようです。

自然界の生き物は、人間とは異なる世界観の中で生きています。
動いている物しか見えない生き物も少なくないのですから、
動いているとは思えないほどのスローペースで動く、というのは、
案外懸命な防御策なのかもしれません。

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円盤状になるのが本来の姿ですが、
部分的にいびつになっている個体も少なくありません。
何かの事情で一部が欠けたりひび割れたりすると、
このように補修されるのではないかと思います。
目立たずひっそり生きていても、人並みの苦労があるようです。

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