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2011年 8月30日 11:00 大浦 

大浦の海岸は、集落の北(相川側)と南で雰囲気が異なります。
船上げにかかる橋の南側は、旧来の環境が残っていて、
巨岩から砂底まで変化に富んでいます。

一方、北側は、新道を通す際に、
埋め立てが行われたのではないかと思われます。
大きめの石が入っている転石海岸になっています。

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大きな破綻はないのですが、しいて言うなら、
単調な環境かもしれません。
ほとんど離れていないのに、南よりも魚影が少ない印象を受けます。
数えたわけではありませんが、生物種は少ないのではないかと思います。
いつも南に入ることが多いので、今日は北の海岸についてみていきましょう。

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ピントが合っていなくて申し訳ないのですが、
岩の上を這うように生えている緑色の海藻は、フサイワヅタです。
沖縄名物のウミブドウ(クビレヅタ)と同じ仲間の緑藻です。
中央付近に、ウミウシが紛れ込んでいるのがおわかりですか?

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タマミルウミウシです。この擬態はすごい!
こうしてみると、確かにウミウシなんですけれど、
密生したフサイワヅタの間に潜んでいるきには、
完全に海藻と同化してしまっています。
エサに自分の姿を似せることで、カモフラージュしているのです。
粉を吹いたようになっているツブツブの付け根は、
フサイワヅタの葉に付着した珪藻のようにも見えます。
眼を凝らすと、金粉のように輝いてまばゆい。

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タマミルウミウシを探す、ひとつの目安は、卵塊です。
海の薔薇にもたとえられるウミウシの卵塊ですが、
タマミルウミウシのそれは、地味め。
フサイワヅタの葉に、白いひも状の卵塊が巻きついていたら、
その株の中に親ウミウシが潜んでいる確率は、とても高いのです。

今まで、二見(真野湾)、大浦、莚場(赤泊)で見ています。
フサイワヅタは、両津湾にもよく発生しますが、
そこではまだタマミルウミウシは見ていません。

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「タマミルウミウシ」の名にも織り込まれているミルは、
(実際には、ミルの仲間ではなくイワヅタの仲間に棲む)
ウミウシの生息場所として、よく知られているもののひとつです。
ミルとひと口に言っても、何種類かあってなかなか興味深いのですが、
最も一般的なものは、海松布(みるめ)として和歌にも詠まれたミルです。
古代には、重要な食用海藻のひとつだったようです。

あしわかの浦に みるめはかたくとも こは立ちながら かへる波かは

                         『源氏物語・若紫』 紫式部


草間をかき分けてみると・・・

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やっぱりいいました。ヒラミルミドリガイです。
派手さはありませんけれど、ちゃんといるとちょっとうれしい。

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卵塊もミルの体上に生みつけられます。
枝の途中に、ところどころ、
白い渦巻き模様が張り付いているのがそれです。
小さな小さな海の松の木の上で、すべてが完結するのです。

ミルは、加茂湖から海府の果てまで、すべからく普遍的に生えていますが、
ヒラミルミドリガイを見たのは、今のところ相川だけです。
限りなくナメクジに近い外見ですが、
これでなかなか、環境にこだわりがあるのかもしれません。

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