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2012.01.22 女神の不在
暖かい冬になりそうですね、とのん気なわたしに、
けも、雪が降らんと虫が死なん。
と年寄りたちは言います。

なんと深遠な見解でしょう。
こんなにもシンプルな言葉で、暖冬に警鐘を鳴らすなんて。
初めて聞いたときには、深く深く感じ入ったものですけれど、
案外普通に、社交辞令として使われているんですね。

雪が降らんと、虫が死なん。虫が死なんと、作が悪うなる。
北極海の氷が解けて、ホッキョクグマの生息地が奪われる、
と声高に叫ぶよりも、もっと親身で、百姓くさくて、
経験に裏打ちされた、血の通った言葉だと思うのです。

今年はまだ雪が足りません。
豊穣の春に至るには、もっともっと虫が死なないといけません。

ギリシャ神話に登場する春の女神は、冥界の女王でもあります。
1年の半分を地下世界で過ごす彼女が、地上に舞い戻るとき、
世界は春を迎えます。
まばゆい春が多くの犠牲のうえに到来することを、
古代の人びとは、実感として理解していたのでしょう。

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