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2012.03.17 春は名のみの
雨のお彼岸となりました。
傘を差しかけ、うなだれながら歩く人びとの手に、
お参りの花束が握られています。
今年は思うように気温が上がらず、花の少ないお彼岸の入りです。

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思うように花が手に入らない春のお彼岸に、
『嫁泣かせ』と呼ばれて重宝されてきたアラゲヒョウタンボクも、
ようやく新芽が膨らみ始めたところ。
この木のことは、母からも、祖母からも教えらたのは、
思えば奇妙なことです。
女としての人生を生きねばならぬ者への戒めとして、
女から女へ伝えられる象徴の木だったのでしょうか。
こんにちでは市販の花でも済むことですが、
今年のようなお彼岸は、本当に、
百姓の嫁にとっては辛いものだったことでしょう。

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色とりどりの小菊やキンセンカに混じって、
ネコヤナギが添えられているのは、
手ずからの花を手向けたいと願う心遣いも知らぬ幼心には、
ずいぶんと貧乏臭い感じがしたものです。
綿毛にすっぽりと覆われた小さな猫の尻尾は、
確かに学術的には花でしょうが、しなびた実のようにも思われ、
他の季節だったら見向きもされないのに、春浅く、他に花がないので、
ネコヤナギも花の内に入るお彼岸参りです。

島外から移入される、温室育ちの花々の傍らで、
まだ野良仕事には早い百姓たちが、
小遣い稼ぎに刈り集めてきたらしいネコヤナギが店頭に並ぶのも、
川原から張り出した枝のところどころが、
誰かに折り取られたようになっているのも、
幾人かの大切なひとを、すでに見送った今にして思えば、
いかにも早春の風情があっていいものです。

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