上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
こぢんまりとした、小さな砂浜ですが、
小木半島の井坪には、わたしが知る限りでは、
佐渡で最も白い砂浜が広がっています。

若さに任せて、島のいたるところで、砂を集めて回った時期があり、
手元にいくつものサンプルが残っているのですが、井坪は別格です。
海岸の砂は、塩分もあって、乾くと白さが増すので、
粒子の細かい内海府あたりのものも、かなり色は薄いのですが、
つまるところ、砂でしかありません。

井坪の海岸が白いのは、南国のそれが白いのと、原理が似ています。
南洋の島々で、サンゴなどの動物の骨格が砂にかわるように、
井坪では、貝殻が砂になるのです。
素浜では、露出した泥岩が削り取られて砂が生成されますが、
井坪ではすでに枕状溶岩の波蝕台が隆起しています。
黒い溶岩台地の上に、微細な貝殻片が堆積して生まれたのが、井坪の砂浜なのです。

IMG_0087_convert_20120326212355.jpg

冷たい海が時化るころには、常夏の島の海岸に、真冬の日本海の荒波が押し寄せる、
不思議な光景が広がります。
つい白砂にばかり目がゆきがちですが、
この砂浜の真価は、実は、その砂が、
ところどころ黒ずんで見える箇所にこそあるのだと気付いたのは、最近です。

IMG_4707_convert_20120326204616.jpg

そのような場所は、多くはないのですが、
砂鉄が打ち上がっているときのように、打ち寄せる波の姿に沿って、
汀線のあたりに現れます。一見したところ、灰色に見えるので、
溶岩が砕かれて出来た砂だろうと考えていました。
小木半島の先端部には、そのような黒い砂浜が点在しているからです。
ところが、よくよく目を凝らすと、
実際には暗いオリーブグリーンであることがわかります。

IMG_4711_convert_20120326204733.jpg

この暗緑色の砂は、とても重いのです。
肉眼では判然としないので、持ち帰って、顕微鏡をのぞいて見たら、
理由がわかりました。
緑色をしていたのは、すべて、透明な結晶の粒だったのです。

IMG_4772_convert_20120326211303.jpg

40倍にしています。
これで無選別の状態です。いいえ、あるいは、
波が選別したそのままの成果、と言うべきでしょうか。
素人判断ですが、火山岩に含まれるカンラン石ではないかと思います。

潮流なのか、貝殻という特殊な砂との相性なのかはわかりませんけれど、
長い年月をかけて、
波に砕かれた溶岩のうち、選び抜かれた成分だけが打ち上げられ、
最も白い砂浜の汚れのように見せかけながら、ひそやかに、
これらの宝石たちは、一体、誰のために集められてきたのでしょうか。

スポンサーサイト
Secret

TrackBackURL
→http://hirukonoama.blog129.fc2.com/tb.php/272-cfc20359
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。