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 朝、目が覚めると、雪国でした。

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 冷たい雨が降る冬の日、山のほうへ向かって登っていくと、
 ある場所から、雨でなくて雪に変わるような、そういう境界があるものです。
 わたしの実家は境界よりも、少しだけ標高の低いところに建っていました。
 家の前の坂道をひとつ登ると、その先はいつも雪でした。
 今、わたしの借りている家は、境界よりもずいぶん高い場所にあります。
 家を出て行くと決めたとき、家族はあきれていました。
 わたしひとりが子供のようにはしゃいでいました。

 下界(注・佐渡島平野部及び沿岸部。シャバとも呼ぶ)は大した雪にはならなかったようです。
 両津に用事があったので、加茂湖の樹崎神社に寄ってきました。

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 加茂湖の中央にせり出した、小さな岬の先端に位置する樹崎神社は、
 両津甚句や佐渡おけさにも謡われ、 
 むかしから、「弁天さん」と呼ばれて地元っ子たちに親しまれてきました。
 「鎮守の森」と呼ばれる神社の周辺林が、「たたり信仰」によって守られてきたように、
 加茂湖でも数少ない、手付かずの渚が残っている場所です。
 夏にはアサリ採りを楽しむ人びとで、それなりに賑わうのですが、
 今は閑散としています。

 12月15日 13:00 加茂湖・樹崎神社 7.4℃ 

 ここへ来たのは、あるものを探すためです。
 強い風が吹いたあとのほうがいいのですが、今日の加茂湖は、
 粉雪がちらちら、水面に吸い込まれていくのが見えるほど静かです。
 波打ち際に目を凝らすと、わずかですが、漂着が見られました。

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 アマモの実生苗(みしょう・なえ)です。
 アマモは、水温の下がる冬に発芽するのですが、
 加茂湖では、12月~1月頃に、こういう発芽したての苗を見ることが出来ます。
 
 アマモは、ワカメやコンブなどの海藻とは区別して、
 海草(うみくさ)と呼ばれています。
 主に泥~砂底に生育し、大群落を形成します。
 スギナやタケのように、地下茎でどんどん殖えることが出来るからです。

 両端の苗に注目してください。根っこ(らしきもの)が横や上に伸びているでしょう。
 これはランナーになるのだと思います。
 ふつう、根は暗い方向へ伸びる習性があるので、根っこは下方へ向かって伸びますが、
 地下茎は土から飛び出して横方向へ伸びていきます。
 もとのシュート(地上部)からある程度離れたら、
 今度は土中にもぐりこみ、新しいシュートを発生させます。
 加茂湖では、5月ごろまでに、だいたい3本程度のシュートを発生させ、
 開花にいたる株も少なくありません。

 砂浜は、波が寄せては返すたびに、
 無数の粒子が巻き上がり、海底が変化する過酷な環境です。
 砂底には海藻は生えることはできません。
 海の砂漠にアマモが適応できたのは、この発達した地下茎と根によって、
 大群落を形成し、砂を固定することに成功したからです。

 こんな小さな苗のうちから、生き残るための彼らの戦いは始まっているのです。

 If winter comes,can spring be far behind?
 
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