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2011.06.07 アマモは踊る
2011 6月 6日 14:30 和木 19.0℃

数年来、島内のあちこちのアマモ場を見つめ続けてきました。
今、はっきりと確信をもって言えることは、
(とはいえ科学的検証を行ったわけでもなく、
 ともすると研究者にとっては常識なのかもしれませんが)
アマモ場は動く、と言うことです。

このことは、実は庭のクローバー(シロツメクサ)の群落を見ていて気付きました。
居間から直接庭に降りられるのですが、その降り口に、
いかにも靴の裏に種が付着してもたらされたらしい、クローバーの小群落がありました。
それが、ちょうど玄関マットのような具合に見えたので、目が留まったのです。
翌年、玄関マットは、前年よりも右に移動していました。
おや、と思っていると、次の年には、
群落はばらけてマットではなくなってしまいました。
さらに翌年には、その付近にはクローバーは見当たらなくなりました。

クローバーは地下茎を張り巡らせて群落を拡大します。
こういうタイプの植物にはよく見られることですが、
地下茎の先端に発生した新しいシュート(地上部)は活き活きとしているのに対し、
古い部分は徐々に枯れて失われてしまいます。
この結果、全体として群落が移動しているように見えるのです。

アマモ場にも、このような変遷を見出すことが出来ます。
和木では、水深4mほどの地点に、島状にアマモ群落が点在しています。
この島を見比べると、それぞれの群落の若さがはっきりと見て取れます。

IMG_9727_convert_20110606175448.jpg

内浦から内海府は夕暮れが早く、
海の中が暗くて写真が見難いのですが、ご容赦ください。
これは若い群落で、まんべんなく生殖枝を立ち上げているので、
全体がこんもりとしています。

IMG_9725_convert_20110606175259.jpg

こちらは、もう少し年数を経た島です。
外側には生殖枝が上がっていますが、内側にはほとんど見られません。
葉ばかりの栄養枝にも覇気がなく、砂底が透けています。

IMG_9723_convert_20110606175132.jpg

さらに老化が進むと、島の中央に空き地が生じ、
そこには新たなアマモが芽生え、生育します。
群落の内部に群落が発生し、浮島のように見えます。

これは、佐渡の植物学を専門にしておられる先生にうかがったのですが、
ササやタケなどの、地下茎で繁殖するタイプの植物は、
いわゆるクローン増殖なので、短期間で分布範囲を広げる反面、
種としての寿命が訪れると、一気に全体が枯れ上がるのだそうです。
よく、「竹の花が咲くと竹やぶが枯れる」などと言いますよね。
山の古老たちは、フキノトウのたくさん生える秘密の場所を知っているものですが、
そういう場所でも、「ある年にいっせいに消えてしまう」
というような現象が起こると言われています。

わたしは、地下茎で繁殖するアマモも(もっと言えば他の海草も)、
そのような運命をたどるのだろうと考えています。
実際、特に問題はないと思われる場所で、海草の群落が突然(数ヶ月のあいだに)、
消えてしまうという不思議を何度か経験しました。
外側へ広がったアマモ群落はやがて衰退し、浮島だった小さな群落が、
大きな島に取って代わるのでしょう。
こうしてアマモ場は移動し、更新していくのだと思います。
そのサイクル、つまりアマモの寿命は、わたしは、
けっこう短いのではないか(数十年単位ではなく、十年内外)と感じています。

IMG_9740_convert_20110606175645.jpg

波打ち際に何か、白っぽい半透明の幼魚が群れていました。
これはごく一部で、けっこうな数です。
青白い斑点が両側面に6、7個ほど並んでいます。
キスかな、と思ったのですが、
川から海へ降下し、銀化したヤマメではないかと父が言い出しました。
確かに小川は入っているのですが、川魚が移動するには、
水量に無理があるように思われます。
もし本当だったら素敵ですけれど。
たまにはそんな夢を見るのもいいかもしれません。
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