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2015.05.13 母の筍御飯
タケノコの季節になりました。
5月初旬から孟宗が出始め、淡竹(ハチク)に追い立てられ、
ほろ苦い真竹は早くも夏の味わい。

今はモウソウの収穫に追われています。
実家には竹林がありましたので、時期になると毎日大量に収穫できます。
皮ごと煮るとかさばるので、母はまず皮を全てむいてから、
大鍋に何本も放り込んで下茹でしていました。

正直、下茹でしていたかどうかもあやしいところがあり、
あらかじめ煮しめ用に輪切りにしてから、
1度茹でこぼしていただけだったかもしれません。
収獲して2時間以内なら、アク抜きは不要とも教えられました。
皮ごとゆがくのも、唐辛子を入れるのも、米のとぎ汁を使うのも、
ずいぶん大人になってから知って、恥ずかしい思いをいたしました。

何年かは、教科書通りにあく抜きしてみたりもしましたのですけれど、
結局面倒くさくなって、最近は母のやり方を踏襲しています。
採れたての柔らかなモウソウなら、そのやり方で問題ないようです。

まずは筍御飯でいただきましょう。
母の直伝は、他には何も入れない、タケノコだけの筍御飯です。
小さく切って、だししょうゆで味付けしたタケノコを、
米と一緒に炊くだけです。

IMG_1774_convert_20150521213808.jpg

母は、味付けしたタケノコを、炊き上がった白ごはんに混ぜ込んでおりました。
一緒に炊かなかったのは、我が家がお釜さんを使っていたからでしょう。
一般的な薪で炊くかまどではなく、もみ殻を使うぬか釜でした。
焦げ付きを恐れてか、炊き込みご飯を炊くことはありませんでした。

タケノコご飯の朝は、特別な朝でした。
目覚めると、かぐわしいタケノコの香りが、2階にまで漂っています。
転がり落ちるように階段を降りると、母がお釜さんに身を寄せて、
せっせとタケノコを混ぜ込んでいます。
わたしは傍らにしゃがみ込み、身を乗り出しては叱られながら、
いまかいまかと胸を弾ませながら、作業が終わるのを待っていました。

そのころはまだ、4世代の大家族で、
1升分のご飯を混ぜ合わせるのは、なかなかの重労働だったことでしょう。
母は死ぬまでぬか釜でご飯を炊き続け、
炊飯器を買いたいというささやかな夢は実現しませんでした。

母の煮しめは、こちらもまたシンプルに、何も入れない、
タケノコだけの煮しめでした。
煮物はすべて、めんつゆで味付けするという大雑把な母でしたが、
タケノコの煮しめだけは、煮干しでしっかりとだしを取っておりましたのも、
強く印象に残っております。

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