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4月7日が新月で、7日未明の満潮時が、
今年のホタルイカの接岸のピークだったようです。

7日は明け方から雨の予報でしたから、
6日の深夜に身投げが起こるだろうというのがわたしの予測でした。
23時すぎに両津港の南防波堤へいそいそ出向いたものの、
影も形も見当たらず、その夜は当てが外れたものとばかり思っておりましたが、
翌7日の9時過ぎになって、
未明3時ごろ、今季最大の接岸があったことを知りました。

7日、降り出した雨の中、海藻に絡んで残ったホタルイカを拾い集めながら、
翌朝に集められるくらいなら、何時にピークが来るにせよ、
夜明け前に来てみれば、ひとつやふたつは確実に見られただろうと思って、
歯がゆい思いをいたしました。

ホタルイカが接岸した朝はいわば無礼講で、
他に急ぎの仕事がなければ、拾いに出てもいいのが、
会社の暗黙の了解になっている(らしい)ので、
今年もお留守番組が2人で取りに行って、
なんだかんだで500杯前後は集めましたから、
けっこうな数が寄ってきたのだろうと思います。

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従業員が多いですので、ひと家族あたりは20杯程度にしかなりません。
佐渡産のホタルイカは、なかなか市場には出回らないので、
贅沢なまかないです。

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半分は、帰りに寄ったスーパーで、偶然見かけて買い求めた、
行者ニンニクの葉と一緒に炒めていただきました。
もう半分はさっと湯がいてわさび醤油でシンプルに。
ホタルイカって、こんなにおいしかったかと、
目が覚めるような心地がいたしました。

ホタルイカの目の白い芯の部分を、取り除くとよいと、
テレビで申しておりましたので、面倒とは思いながらもやってみたところ、
このひと手間がものを言うようです。
卵焼きに、ちょっとでも殻が入っていると、
おいしさが八割減になるのと同じでしょうか。

一年に一度だけのご馳走を、
皆さんで分かち合えたという達成感はあるのですが、
この小さな深海からの春の使者が、
闇夜に光る姿を、いつかはこの目で見てみたいものです。

8日は雨の影響が強く、週末の9日、10日も出現しませんでした。
今回の身投げはこれで終わったのだろうと思います。
ホタルイカは、月明かりを頼りに方角を見定めるため、
新月の夜に身投げが起こるという説が比較的信じられていて、
この説に従うなら、雲っていて月の見えない満月の夜でも、
小規模にせよ、接岸が起こる可能性があると考えるひともいます。

「栃餅」は、佐渡の名産品のひとつかと思いますが、
まんべんなく食べられているというわけではないようです。
内海府のほかに、山を越えてつながっていると言われている外海府のほうでは、
作られる方がいらっしゃるようです。
小佐渡のほうではあまり聞きません。

よく仕事をさせていただいている、旧両津の内浦から内海府にかけては、
とちもちの本場です。時期的なこともあり、
年明けからあちこちでご馳走になったり、お話を伺ったり。

内海府方面で、とちもちがさかんに食べられたのは、
第一にかさ増しという要素が強かったようです。
海岸線を走って見ますと、内海府では山の斜面がそのまま海に落ち込んでいて、
外海府に比べましても、田畑に使える土地が極端に少ないことがわかります。

他方、初夏に黒姫の山に登ったことがあるのですが、
渓流を覆い尽くすかのごとく咲き誇るトチの花は壮観でした。
米の収量の少なさを補い、豊かな山の恵みを活かす手段として、
とちもちが親しまれたのではないでしょうか。

トチは集落の共有財産であり、
収獲の季節になりますと、今でも集落の行事として、
一斉に山に分け入って拾い集めた実を、
それぞれに分配し、あるいは販売して集落の収入としているのだそうです。
近年は人足が不足して困っている、とも聞きました。

かつてはもち米と半々で混ぜ込まれていたと聞きますが、
現在はトチの実を拾ったり下処理したりのほうが割高になってしまったので、
自家製でも三割以下にまで減っているとか。
それでも内海府でいただくとちもちが、どこのものよりも薫り高いように感じます。

北小浦の元船頭さんの、料理上手な奥様は、
年末についたとちもちを、使い古しの保温ジャーに入れておくそうです。
こうすると、1週間くらいは、いちいち茹でたりしなくても、
そのままで食べられる柔らかい状態を保てるのだそうです。
実際、10日目でも、よく伸びるつきたてのおもちのようでした。

また、黒姫でいただいたのは、ぼたもちのとちもちでした。
半殺しにトチを混ぜ込んだもので、これは食べやすかったですし、
作るにしても、おもちより気軽に出来そうです。
ぼたもちはあまり得意ではないのですが、目からうろこのおいしさでした。
同じように、ヨモギを混ぜ込んだぼたもちもおすすめです。

どちらも、ちょっと物足りないくらい甘さ控えめの粒あんが、
よく合っていました。
トチには餅の日持ちをよくさせる効果があるようで、
他の餅に比べるとカビが生えにくいという利点もあります。

市販のとちもちでは、両津の田中餅屋さんのとちもちが一番人気のようです。
両津夷の裏通りにあるこぢんまりとしたお店で、直接買いに行くほかは、
滅多に他のお店には並ばないのですが、
田中餅屋さんのとち大福は、もち米とトチと砂糖だけで出来ているので、
硬くなりやすいですが、絶品です。

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こちらで最近、餅だけを販売されているのですが、
トチを堪能したい方におすすめです。
お値段は張りますが、口に含んだ瞬間、ふくいくとした香りが広がります。

今はインターネットでいくらでも情報が集められますから、
仮に文化がなくてもとちもちを作ることが出来てしまうわけですけれども、
やはり本場の味は違うように思いましたので、
そんなとちもちのこもごもを集めてみました。

3月、年度末の追い込みで、日々が慌ただしく過ぎていきます。
毎年恒例の、アワビの放流で全島をまわってきました。

普段は、両津界隈での仕事が多いですので、
佐渡中のいろいろな海に入ることができる放流作業は、
いつも楽しみにしています。

特に外海府のほうは、冬中時化るという悪条件のために、
海べたでありながら、内海府のようには豊かな冬の恩恵にあずかることが出来ず、
そんな中でも、常に海と寄り添いながら生きている。
文化的には、内外の海府は似通っていると言われておりますけれども、
海に対する認識のようなものには、随分違いがあるように感じます。

昨年おいしいイジコリをいただいた石名では、
1年ごしでお礼を言うことが出来ました。
今年は高千漁港で、エビ篭の外道に入ったノロゲンゲを頂きました。

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ゲンゲは、外道も外道、「下の下」が語源であるとも言われています。
これは、もしかしたら、高千でも普通には食べられていないのかもしれません。
漁師のおばちゃんも、「細長げえのん」て呼んでましたから。

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10cmほどの小さいものでしたが、3匹のうち2匹に卵が入っておりました。
これで1匹分です。体長に比して、かなり大きいサイズです。
深海では、捕食者は沿岸ほど多くはなく、
エサが少ないことのほうが問題となるので、
少数の稚魚を確実に育てる戦法なのかもしれません。

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調理を父に任せましたところ、煮付けになって食卓に上りました。
見た目は、あまりよろしくありませんね。
味のほうは、意外にも、かなりおいしかったです。
ハタハタを、生の卵白で包んだよう。
卵白のような部分は、コラーゲンだそうです。
骨は硬く、その感じもハタハタに似ています。

糸魚川のほうでは、ノロゲンゲの干物が有名だとか。
生のゲンゲは、おそらく足が速くて流通しないのでしょうが、
外道どころか、人生で5本の指に入るくらい、極上のお味でした。

2016.02.03 天まで届け
ナガモをいただきました。
ナガモ! 初物です。

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まだ少し若いみたい。
あの独特のぬめりが出てくるのは、もう少し先になりそう。

ナガモは佐渡の呼び名で、アカモクという海藻のことです。
長藻と呼ばれるだけあって、どの海藻よりも長く伸びます。
波の穏やかな内浦、内海府、前浜などでは5m以上になります。
このあたりで採れるものは商品価値が高く、
柔らかい食感で、とろみの強さが好まれます。

漁師たちは、ナガモの先端が水面に達し、
横に流れるくらいに生長したのを見届けてから、収穫に入ります。
水中で見ておりますと、この海藻が水面を目指して、ずんずんと、
まっすぐに伸びあがって様は、実に神秘的です。
空まで届きそう。

長い長い身体を保持するために、ナガモの茎は、
しなやかだけれども、強靭にできています。
爪でしごいて茎の部分を取り除き、さっとゆがいて使います。
どんな海藻でもそうですが、冷凍するときには、
真水で洗ったりせず、海水がついたまま冷凍するのがコツだと、
漁師さんからうかがいました。

だし醤油であえてナガモ丼にするのもよいし、
味噌汁にさっと散らすだけでもよいのです。

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シンプルだけれども、しみじみと、
冬の恵みを感じさせてくれる、ナガモたっぷりのおみおつけは、
コブダイで有名な北小浦でダイビングを楽しんだダイバーたちが、
必ず立ち寄ってお昼をいただく食堂の、
名物おばちゃん教えていただきました。

2016.01.22 魔法瓶の魔法
最近、ヨーグルトを育てています。
発酵食品というものは、本当に育てているような心地がして、
いとおしいものです。

小学生のころ、生物クラブで魔法瓶で育てたときには、
ずいぶん大変だったような記憶があります。
そのころはまだ、ヨーグルトと言えば農協ヨーグルトのような、
寒天で固めたものが主流でしたし、指導する先生ですら、
本当にヨーグルトなるものができるのか、半信半疑の様子でした。

出来上がった、甘味のない、酸っぱいヨーグルトは、
なんとも珍妙な味に思われましたが、さらさらの牛乳が、
ひと晩たつと、とろっとしたクリームのような質感に変わるのは、
魔法を見ているような気がいたしました。

ヨーグルトメーカーなどもあるようですが、土鍋を使って作る方法が簡単です。
魔法瓶でなくとも魔法が使えます。
無調整豆乳1リットルに、市販のヨーグルト1パックを加えて、
よく混ぜながら強火で4分ほど加熱して、そのまま半日放置するだけです。

牛乳でもよいのですが、わたしはカフェオレやチーズなどで、
乳製品を摂りすぎる傾向にあるので、豆乳を使っています。
ヨーグルトはLG21をおすすめされている方が多く、確かに作りやすいのですが、
免疫力を高めるというR-1でも失敗なく作れます。

4分加熱しますと、しっかりと固まります。
今は寒い季節なので、3分半では少し緩い感じに仕上がって、
ふわっとしたその触感が好きなので、わたしは加熱時間を少なめにしています。
45℃くらいが適温だと言われておりますけれども、温度計に頼りすぎますと、
直火に温められている鍋の余熱で、火を止めた後も温度が上がりますので、
低めの温度で様子を見ながら、何度か挑戦して、いい塩梅を探るのがよさそうです。

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この土鍋のふた、うっかり落として割ってしまったので、
別のお鍋のガラスのふたで代用しています。
そのガラスのふたも割ったのですが、ガラスのふたは高いものなので、
接着剤で貼り合わせて使っています。

貼り合わせるときに、継ぎ目からどうしてもはみ出てしまう接着剤の上に、
細く千切ったアルミ箔を乗せて、金継ぎのように見せる方法が、
雑誌に紹介されておりました。
わたくしのようなうっかり者にはちょうどよさそうな方法です。
やってみたいな。


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